保育士

平成26年
Q 9 :  次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】以下は、ある5歳児クラスの9月2週目の指導案の一部である。<子どもたちの姿>子どもたちが元気に登園し、それぞれ、夏の遊びを楽しそうに話し合っている。友だちと共通のイメージを持って遊んだり、遊びを発展させ楽しむために自分たちで話し合った りしているが、時に行き違いや思い違いなどからトラブルも発生する。<ねらい>・ 自分の力で行動することの充実感を味わう。・ 考えたことなどを自分なりの言葉で表現し、相手の話す言葉を聞こうとする意欲を育てる。・ 友達と親しみ、関わりを深め、愛情や信頼感を深める。<内容>・ 自分で考え、自分で行動する。・ したいことを言葉で表現し、わからないことを尋ねたりする。・ お互いに思いを主張したり、認め合いながら、遊びを発展させていく楽しさを味わう。 ・ 友達と一緒に活動する中で、共通の目的を見出し、協力して物事をやり遂げようとする気持ちを持つ。M君が、素材置き場から、牛乳パックやアイスクリームの空き容器を探し出し、作品を作り始めた。他の子どもたちもそれに興味を示して、集まってきて、それぞれに作りだした。【設問】この場面における指導案に沿った保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A何を作っているのかを聞いて、それに合わせた材料を考えて、M君のすぐ手のとどくところに用意する。 B Sちゃんが「先生、M君が作っているみたいなもの、どうやって作るの」と聞いてきたので、「M君にどうやって作ったか教えてもらったら、どうかしら」と答える。C M君と数人の子どもたちの制作をみたPちゃんが、「先生、Pも入れて」と言ってきたので、保育士がM君たちに直接、「みんなで遊ぶことが大切だから、入れてあげるように」と言う。D「先生、ほら、夏休みの思い出をつくったの」とM君が作品を見せてくれたので、「素敵ね。どういう思い出をつくったのかな」と聞く。
Q 10 :  次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】以下は、ある5歳児クラスの9月2週目の指導案の一部である。<子どもたちの姿>子どもたちが元気に登園し、それぞれ、夏の遊びを楽しそうに話し合っている。友だちと共通のイメージを持って遊んだり、遊びを発展させ楽しむために自分たちで話し合った りしているが、時に行き違いや思い違いなどからトラブルも発生する。<ねらい>・ 自分の力で行動することの充実感を味わう。・ 考えたことなどを自分なりの言葉で表現し、相手の話す言葉を聞こうとする意欲を育てる。・ 友達と親しみ、関わりを深め、愛情や信頼感を深める。<内容>・ 自分で考え、自分で行動する。・ したいことを言葉で表現し、わからないことを尋ねたりする。・ お互いに思いを主張したり、認め合いながら、遊びを発展させていく楽しさを味わう。 ・ 友達と一緒に活動する中で、共通の目的を見出し、協力して物事をやり遂げようとする気持ちを持つ。制作コーナーでの活動が盛り上がってきたころ、保育士は「夏の思い出を作ったんだって」と、作品をみんなに紹介した。そして、一人一人の夏の思い出を聞いたところ、プールでの遊びが楽しかったという子どもが多くいた。【設問】この場面における指導案に沿った保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A「夏の思い出に、みんなでプールを作りましょう」と、みんなで一緒にする活動を保育士が決めて、プール制作ができるように、材料を人数分用意する。B一人で夏の遊びの図鑑を見ているRちゃんに、「みんなで作ると楽しいよ。図鑑を片づけて、早くおいで」と、すぐ来るようにと言う。C折り紙で水を作ったり、カニを描いたりしてみんなで一つのプール制作を中心に遊びが盛り上がる。給食の時間になっても、まだ遊びの続きをしたいと、子どもたちが言うので、作品はそのまま残して、給食を食べることにする。D昼寝の時間になり、パジャマに着替えても、T君は布団に入らずに、プール制作の気になるところを直している。T君に昼寝の時間だと声をかけると「あと少し」というので、「それが終わったら布団に入ってね」と声をかける。
Q 14 :  次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】5月の園内研修の場面である。4歳児クラスでは、支度の済んだ子どもがエプロンをして、給食準備を手伝っている。4歳児クラス担当の保育士が以下の場面を話し、それについて職員間で話し合った。N君は給食準備のお手伝いをしたくて「早い者勝ちだよ」と言いながら、手早く支度をし、毎日エプロンをして給食準備のお手伝いをしている。U君も準備を手伝いたいが、支度が遅くなってしまい、お手伝いができずにいた。それでも、早く支度を終えようと数日、がんばるが、今日もあと一歩のところでエプロンがなくなってしまう。とうとう、目に涙をためて立ちつくすU君。保育士が「U君も一生懸命支度したんだけど、エプロンがなくなって悲しがってるよ」と言うと、N君は「だって早いもん勝ちだもん」と言う。保育士が「U君悲しそうだよ。涙いっぱいだね」と言うと、N君は「だって...」と、少し考えてから、「あした、U君にお手伝いをしてもらおうか」と言う。保育士は「いい考えだね。U君よかったね」と語りかけた。【設問】次のうち、「保育所保育指針」に照らして、この場面での保育士の対応に関する最も適切な記述を一つ選びなさい。
Q 24 :  次の【I群】の記述を【II群】の著者名と結び付けた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。【I群】A教育は、経験の意味を増加させ、引き続く経験の進路を方向づける能力を高めるような形での、経験の再構成または再組織化なのである。B私は彼らとともに泣き、彼らとともに笑いました。彼らは世界も忘れ、シュタンツも忘れて、私のもとにおり、私もまた彼らのもとにおりました。彼らのスープは私のスープであり、彼らの飲み物は私の飲み物でした。私には何もなく、所帯もなく友人も召使も誰も私の身のまわりにはいませんでした。私にはただ、子供たちだけがおりました。彼らが健康なときは、私は彼らの真ん中にいました。彼らが病気のときは、私は彼らのそばにいました。私は夜は一番最後にベットに就き、朝は一番早く起きました。私はベットのなかでも彼らが寝つくまで彼らとともに祈り、そして教えました。彼らはそうすることを望んだのです。二重感染の危険にさらされながら、私は彼らの着物や身体のほとんどどうしようもない汚れの世話をしてやりました。【II群】 ア カント(Kant,I.) イ デューイ(Dewey,J.) ウ ルソー(Rousseau,J.-J.) エ ペスタロッチ(Pestalozzi,J.H.) オ オーエン(Owen,R.)
Q 26 :  次の文は、特別支援学校に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A特別支援学校は、「学校教育法」第1条に定める学校ではなく、第134条に基づく「学校教育に類する教育を行うもの」としての各種学校に分類されている。B特別支援学校は、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者または病弱者(身体虚弱者を含む)に対して、幼稚園、小学校、中学校または高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上または生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的としている。C特別支援学校は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校または中等教育学校の要請に応じて、教育上特別の支援を必要とする幼児、児童または生徒の教育に関し必要な助言または援助を行うよう努めるものとされている。D特別支援学校には、小学部および中学部のほか、幼稚部または高等部を置くことができる。E特別支援学校には学習指導要領が作成されておらず、幼児、児童または生徒の障害の程度に応じて、幼稚園教育要領、小学校学習指導要領、中学校学習指導要領または高等学校学習指導要領に準じた教育を行うものとされている。
Q 43 :  次の文は、児童福祉に関連する法律についての記述である。(A)~(D)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。・(A)法。この法律は、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、児童を養育している者に(A)を支給することにより、家庭等における生活の安定に寄与するとともに、次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的とする。・(B)。第1条において、「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。」と児童福祉の理念が述べられている。・(C)。この法律は、母子家庭等及び寡婦の福祉に関する原理を明らかにするとともに、母子家庭等及び寡婦に対し、その生活の安定と向上のために必要な措置を講じ、もって母子家庭等及び寡婦の福祉を図ることを目的とする。・(D)等の支給に関する法律。この法律は、精神又は身体に障害を有する児童について(D)を支給し、精神又は身体に重度の障害を有する児童に障害児福祉手当を支給するとともに、精神又は身体に著しく重度の障害を有する者に特別障害者手当を支給することにより、これらの者の福祉の増進を図ることを目的とする。
Q 44 :  次の【I群】の施設名と【II群】の説明を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。【I群】 A 福祉型障害児入所施設 B 福祉型児童発達支援センター C 児童自立支援施設 D 情緒障害児短期治療施設E母子生活支援施設【II群】 ア 軽度の情緒障害を有する児童を、短期間、入所させ、又は保護者の下から通わせて、その情緒障害を治し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設である。 イ 障害児を入所させて、保護、日常生活の指導及び独立自活に必要な知識技能を付与することを目的とする施設である。 ウ 障害児を日々保護者の下から通わせて、日常生活における基本的動作の指導、独立自活に必要な知識技能の付与又は集団生活への適応のための訓練を提供することを目的とする施設である。 エ 配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設である。 オ 不良行為をなし、又はなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童を入所させ、又は保護者の下から通わせて、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設である。
Q 57 :  次の文は、わが国の保育に関する法制度についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A「保育所保育指針」において、「保育所の保育は、子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うために(中略)行わなければならない」とされている。B「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和23年厚生省令第63号)において、児童厚生施設には保育士を置かなければならないとされ、保育士の役割として、児童の自主性、社会性及び創造性を高め、もって地域における健全育成活動の助長を図ることが定められている。C「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和23年厚生省令第63号)では、「乳児院における養育は、乳幼児の心身及び社会性の健全な発達を促進し、その人格の形成に資することとなるものでなければならない」とされている。D「学校教育法」第22条において規定されている幼稚園の目的には、保育という用語は使用されていない。E「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和23年厚生省令第63号)において、「保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性」とするとされている。
Q 59 :  次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】母親Gさんは、離婚後H市に転居し、仕事を探すため4歳のJ君を保育所に預けることになった。保育士は入所の際の面接時に、Gさんは離婚前、夫から暴力を受け、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」に基づく保護命令が裁判所からでていると聞いた。保育士の勤める保育所はH市の要保護児童対策地域協議会の構成メンバーであり、同協議会を担当する行政職員から、転居前の要保護児童対策地域協議会でも虐待を理由に支援が検討されていた家庭であり、要保護家庭として引き続き対応を続けるとの報告があった。保育所に入所してまもなく、保育士はJ君の脇腹にうっすらとアザのような痕を発見した。その後も肩のあたりに打撲のような痕があり、J君に尋ねても笑ってはぐらかすだけであった。【設問】この【事例】における保育所の対応として、適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。A Gさんが必要としたときに情報提供できるように、ファミリー・サポート・センター事業、一時預かり事業、病児・病後児保育事業の連絡先などの情報を収集した。B J君の脇腹や肩に認められる傷が虐待によるものなのか判断がつかなかったが、H市の要保護児童対策地域協議会を担当する行政職員に報告を行った。C 個人情報保護の観点から要保護児童対策地域協議会を担当する行政職員には報告しなかった。D Gさんの元夫が「Gさんに頼まれた」と言いJ君を迎えにきたため、Gさんに確認はできなかったがJ君を連れて帰ってもらった。
Q 95 :  次のA~Cの保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】A0歳から在所し、2歳10か月になる男児L。保育所では、男児Lに合わせて必要な保育をしてきたが、言葉が極端に少ないこと、1歳下の弟に比べ表情が乏しいことを母親が心配し始めている。B下肢麻痺があり歩行が困難な4歳4か月の女児M。この頃、補正靴や頭部保護帽、特製椅子に座るのを嫌がり、「みんなと同じがいい」と言って譲らず、保育所での対応に困っている。C年長クラスの男児N。思い通りにならないと暴言や乱暴を繰り返し、活動から外れて保育室から出ていってしまう。一方、家庭では特に困っていることはないと母親は言っている。【設問】A~Cの各【事例】への対応として最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。ア家庭での子どもの様子や療育機関での対応を確認した上で、継続的な協働をはかりつつ、保育所での具体的な対応を行う。イ子どもについての懸念を受け止め、相互に理解を深めつつ、家庭における具体的な対応について助言をする。また地域の自治体の健康診査で相談をするように促す。ウ園内での共通理解を深め、園内支援のあり方を再検討する。また保護者の子ども理解をはかりつつ、地域の巡回相談を活用したり、教育機関とも協働していく。