保育士

社会福祉
Q 10 : 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】Y児童養護施設に入所しているFちゃん(12歳)の母親Gさん(39歳)は、統合失調症で入退院を繰り返している。そのGさんから苦情の電話が入り、Fちゃんの担当保育士Pは面談の約束をした。約束の日、保育士Pは、Gさんの訪問時に相談室に案内した。保育士Pは、Fちゃんの担当になって日が浅く、Gさんと会うのは初めてだった。また、保育士Pは、Y児童養護施設において、苦情受付担当者となっている。【設問】次の文は、この相談時の保育士Pの対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A通常の相談と異なり苦情の対応なので、保育士Pは初対面のあいさつも簡単に済ませて、苦情内容を聴取し、どんな事柄に関して訴えられているのか確かめるために質問を繰り返した。B保育士Pは、Gさんの怒りの感情を表出させるべきだと考え、Gさんの話が支離滅裂な内容となっているにもかかわらず、何時間も傾聴を続けた。C Gさんが相談室に入ってからもなかなか話すことができず沈黙を続けていたが、その間、保育士Pはその表情や仕草を見ていたものの、無理に話させようとはしなかった。D Gさんが統合失調症であり、保育士Pは対応に自信がなかったので、同席した主任保育士にほとんどの相談対応を代わってもらい、保育士Pはかたわらに同席して苦情対応の仕方を学んだ。
Q 73 : 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】初産で双子を出産したOさん(28歳)は、育児疲れから育児ノイローゼ気味となり、近くの福祉事務所の「家庭児童相談室」を訪れ、相談を行った。子どもは生後8か月である。Oさん夫妻の父母は遠方にいて支援を期待できず、夫は残業して帰宅が遅くなることも多かった。このケースの相談には、P家庭相談員があたった。【設問】次の文は、P家庭相談員の行った支援に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。Aこのケースを児童相談所に送致するか、このまま当相談室で支援するか検討したが、母親の精神状態が通院によって落ち着いていることが確認できたので、児童相談所と協議して継続支援を行うことにした。Bこうした要支援家庭を支援するために養育支援訪問制度があるので、保健師などによる訪問が必要と考え、その制度による訪問を手配した。C母親は就労していなかったため保育所を利用していなかったが、保育所一時預かりやファミリー・サポート・センターの利用を勧めた。D夫の育児への協力を引き出すための家族関係の調整を考えたが、家族のプライバシーに踏み込むことになるので、その調整は行わないことにした。
Q 110 : 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】Y市の知的障害児通園施設では、保護者に対して個別相談事業に加えて、母親グループ作りを行うことにした。そのグループを計画するにあたり、施設職員Xさんは、施設内事例検討会で候補に挙がった数人の母親に声をかけた。母親Mさんは子育てに関して「夫の理解がない」と嘆き、孤立感が強い。母親Nさんは、「24時間子どもの世話で自分の時間がなくなった。子育てを楽しいと思えない」と言っている。母親Oさんは「子どもがかわいそうで、つい過保護になってしまう」と言う。母親Pさんは「この子が障害をもって生まれたのは自分のせいだ」と言って自分を責め、ときどき落ち込んでしまう状態である。母親Qさんは「この子をいろいろな友達の中で成長させたい」と言う。そのようにそれぞれの悩みや期待を抱えているが、障害をもったわが子の成長について大きな不安を抱えている点で一致していた。そこで、「仲間の力で支え合えるグループ作りをしましょう」と今回のグループワークの目的を告げながら呼びかけた。5人全員が賛同し参加することになった。【設問】次の文は、普段の相談援助における施設職員Xさんが行った助言に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A母親Mさんに対して、夫と同伴で来所することを勧めたがなかなかそれが実現しないので、施設職員Xさんは、Mさんと夫の同意を得て夫が在宅している折に自宅訪問した。B母親Nさんに対して、子育て負担を軽減できるサービスを紹介し、育児にゆとりをもつことを勧めたところ、短期入所事業に関心をもった。C母親Oさんに対して、過保護な育て方は絶対にやめるよう注意し、やめなければ児童相談所に通告すると告げたが、Oさんの養育方法に大きな改善はみられていない。D母親Pさんの障害受容が不十分であることから、親子を離すべきと判断し、Pさんに対して子どもを知的障害児施設に入所させることを勧めた。E母親Qさんに対して、自治体が知的障害児通園施設と保育所との並行利用を認めていることを教えると、積極的に考えてみるという答えだった。
Q 111 : 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】Y市の知的障害児通園施設では、保護者に対して個別相談事業に加えて、母親グループ作りを行うことにした。そのグループを計画するにあたり、施設職員Xさんは、施設内事例検討会で候補に挙がった数人の母親に声をかけた。母親Mさんは子育てに関して「夫の理解がない」と嘆き、孤立感が強い。母親Nさんは、「24時間子どもの世話で自分の時間がなくなった。子育てを楽しいと思えない」と言っている。母親Oさんは「子どもがかわいそうで、つい過保護になってしまう」と言う。母親Pさんは「この子が障害をもって生まれたのは自分のせいだ」と言って自分を責め、ときどき落ち込んでしまう状態である。母親Qさんは「この子をいろいろな友達の中で成長させたい」と言う。そのようにそれぞれの悩みや期待を抱えているが、障害をもったわが子の成長について大きな不安を抱えている点で一致していた。そこで、「仲間の力で支え合えるグループ作りをしましょう」と今回のグループワークの目的を告げながら呼びかけた。5人全員が賛同し参加することになった。【設問】次の文は、施設職員Xさんが行ったグループワークの展開に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A初回の会合の前に、候補に挙がった5人に対して綿密な面接を行い、集団形成以降、集団の中で起きるかもしれない出来事を予想した。B初回の会合の前に、候補に挙がった5人に対して面接し、目的をわかりやすく説明することによって、改めて出席を促した。C当園の近くにある小学校に特別支援学級があるので、その保護者との交流会を企画した。その際は、いつものメンバー以外に、父親の参加もできるようにした。D母親Pさんは精神状態が不安定であり、より専門的な援助が必要と判断して児童相談所と常に密接な連携をとりながら援助を進めている。Eすべてのメンバーが自分の子どもの障害を受容できることを目標と定め、その目標をメンバーに対して明確化しないまま、プログラムを一人で計画していった。
Q 114 : 次の文は、わが国の近年における福祉人材確保の動向に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A わが国における福祉・介護サービス従事者は2005(平成17)年には約330万人に達しており、その内訳としては障害者分野が約200万人で最も多く、従事者全体の約6割を占め、次いで児童分野が約67万人で、老人分野は約56万人と少ない。B 介護保険施設の経営に大きく影響する介護報酬は、2009(平成21)年の報酬改定で、これまで報酬改定では引き上げられていたものが、一転して大幅に切り下げられ、これにより人材確保はさらに困難となった。C EPA(経済連携協定)による海外からの福祉人材導入として、介護・保育分野に中国やタイからの従事者が就労した。従事者についてはそれぞれの国で資格を取得していることから、介護福祉士や保育士の有資格者として法律では扱われている。D 2007(平成19)年に改定された「社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な指針」、いわゆる「福祉人材確保指針」では、労働環境の整備の推進、キャリアアップの仕組みの構築、福祉・介護サービスの周知・理解、潜在的有資格者等の参入の促進、多様な人材の参入・参画の促進の5つを基本的な視点としている。