保育士

保育原理
Q 15 : 次の保育所での2歳児クラスの【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】Gちゃんと保育士が砂場で型抜きをして「たんたん誕生日...」とケーキに見立てて歌いだす。近くで砂遊びをしていたH君が歌の途中でさっと寄って来て足でケーキを踏みつぶしてしまった。Gちゃんはキョトンとし、H君も踏みつぶした跡を眺めている。保育士がH君に「踏んじゃいやだー!手で食べてよ!」と言い、保育士が歌いながらケーキを作り始めるとH君も座り込んで3人でケーキを作り始める。そこへJちゃんがやって来て無言でさっとケーキを踏みつぶす。保育士が「ありゃー、踏んじゃった」と言いながらも、手で山を作りながら歌い続けていると、3人も嬉しそうに山を囲んで歌に合わせて手をたたいた。保育士が「ふーってやって」と言うと、一人ずつ嬉しそうにローソクを消してケーキを食べる真似をした。【設問】「保育所保育指針」の第1章「総則」の(2)「保育の方法」、第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」に基づいた保育士の対応についての振り返りとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A大人である保育士が「踏んじゃいやだー!」と子どものようにH君に言ったことは言葉を獲得する時期の子どもへの対応として不適切である。B Gちゃんの作ったケーキを踏みつぶしたH君にきちんと注意すれば、その様子をみていたJちゃんもケーキを踏みつぶすことがなかったと思う。C模倣も盛んになってきているので、保育士が子どもと一緒にごっこ遊びをすることはこの時期には大切な経験である。Dこの遊びの場面では、「ケーキを踏みつぶしてはいけない」と言うのではなく、どうすれば楽しく遊べるのかを一緒に遊びながら伝えることが大切である。E楽しく遊ぶことよりも、ケーキを踏みつぶしたH君とJちゃんには、その場でGちゃんに謝らせるべきであった。
Q 29 : 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】以下は、ある5歳児クラスの9月2週目の指導案の一部である。<子どもたちの姿>子どもたちが元気に登園し、それぞれ、夏の遊びを楽しそうに話し合っている。友だちと共通のイメージを持って遊んだり、遊びを発展させ楽しむために自分たちで話し合った りしているが、時に行き違いや思い違いなどからトラブルも発生する。<ねらい>・ 自分の力で行動することの充実感を味わう。・ 考えたことなどを自分なりの言葉で表現し、相手の話す言葉を聞こうとする意欲を育てる。・ 友達と親しみ、関わりを深め、愛情や信頼感を深める。<内容>・ 自分で考え、自分で行動する。・ したいことを言葉で表現し、わからないことを尋ねたりする。・ お互いに思いを主張したり、認め合いながら、遊びを発展させていく楽しさを味わう。 ・ 友達と一緒に活動する中で、共通の目的を見出し、協力して物事をやり遂げようとする気持ちを持つ。M君が、素材置き場から、牛乳パックやアイスクリームの空き容器を探し出し、作品を作り始めた。他の子どもたちもそれに興味を示して、集まってきて、それぞれに作りだした。【設問】この場面における指導案に沿った保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A何を作っているのかを聞いて、それに合わせた材料を考えて、M君のすぐ手のとどくところに用意する。 B Sちゃんが「先生、M君が作っているみたいなもの、どうやって作るの」と聞いてきたので、「M君にどうやって作ったか教えてもらったら、どうかしら」と答える。C M君と数人の子どもたちの制作をみたPちゃんが、「先生、Pも入れて」と言ってきたので、保育士がM君たちに直接、「みんなで遊ぶことが大切だから、入れてあげるように」と言う。D「先生、ほら、夏休みの思い出をつくったの」とM君が作品を見せてくれたので、「素敵ね。どういう思い出をつくったのかな」と聞く。
Q 30 : 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】以下は、ある5歳児クラスの9月2週目の指導案の一部である。<子どもたちの姿>子どもたちが元気に登園し、それぞれ、夏の遊びを楽しそうに話し合っている。友だちと共通のイメージを持って遊んだり、遊びを発展させ楽しむために自分たちで話し合った りしているが、時に行き違いや思い違いなどからトラブルも発生する。<ねらい>・ 自分の力で行動することの充実感を味わう。・ 考えたことなどを自分なりの言葉で表現し、相手の話す言葉を聞こうとする意欲を育てる。・ 友達と親しみ、関わりを深め、愛情や信頼感を深める。<内容>・ 自分で考え、自分で行動する。・ したいことを言葉で表現し、わからないことを尋ねたりする。・ お互いに思いを主張したり、認め合いながら、遊びを発展させていく楽しさを味わう。 ・ 友達と一緒に活動する中で、共通の目的を見出し、協力して物事をやり遂げようとする気持ちを持つ。制作コーナーでの活動が盛り上がってきたころ、保育士は「夏の思い出を作ったんだって」と、作品をみんなに紹介した。そして、一人一人の夏の思い出を聞いたところ、プールでの遊びが楽しかったという子どもが多くいた。【設問】この場面における指導案に沿った保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A「夏の思い出に、みんなでプールを作りましょう」と、みんなで一緒にする活動を保育士が決めて、プール制作ができるように、材料を人数分用意する。B一人で夏の遊びの図鑑を見ているRちゃんに、「みんなで作ると楽しいよ。図鑑を片づけて、早くおいで」と、すぐ来るようにと言う。C折り紙で水を作ったり、カニを描いたりしてみんなで一つのプール制作を中心に遊びが盛り上がる。給食の時間になっても、まだ遊びの続きをしたいと、子どもたちが言うので、作品はそのまま残して、給食を食べることにする。D昼寝の時間になり、パジャマに着替えても、T君は布団に入らずに、プール制作の気になるところを直している。T君に昼寝の時間だと声をかけると「あと少し」というので、「それが終わったら布団に入ってね」と声をかける。
Q 34 : 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】5月の園内研修の場面である。4歳児クラスでは、支度の済んだ子どもがエプロンをして、給食準備を手伝っている。4歳児クラス担当の保育士が以下の場面を話し、それについて職員間で話し合った。N君は給食準備のお手伝いをしたくて「早い者勝ちだよ」と言いながら、手早く支度をし、毎日エプロンをして給食準備のお手伝いをしている。U君も準備を手伝いたいが、支度が遅くなってしまい、お手伝いができずにいた。それでも、早く支度を終えようと数日、がんばるが、今日もあと一歩のところでエプロンがなくなってしまう。とうとう、目に涙をためて立ちつくすU君。保育士が「U君も一生懸命支度したんだけど、エプロンがなくなって悲しがってるよ」と言うと、N君は「だって早いもん勝ちだもん」と言う。保育士が「U君悲しそうだよ。涙いっぱいだね」と言うと、N君は「だって...」と、少し考えてから、「あした、U君にお手伝いをしてもらおうか」と言う。保育士は「いい考えだね。U君よかったね」と語りかけた。【設問】次のうち、「保育所保育指針」に照らして、この場面での保育士の対応に関する最も適切な記述を一つ選びなさい。
Q 52 : 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】4歳児クラスのM君は、数人の友達が砂場で砂山を作っているのを見ていたが、友達が大きなトンネルを掘ろうと話し合っているときに、さっと砂場に入り、トンネルを掘ろうとした。友達に「M君とは遊んでいない。」と言われると、足で砂山を踏みつぶしてしまった。砂山を作っていたHちゃんが「もう、M君とはずっと遊ばない。だいっきらい。」と叫んだ。いつものM君は、自分の意見が通らないとかんしゃくを起こすことが多いのだが、このときは園庭の隅に一人で走っていき、みんなに背を向けてこらえている様子である。砂場の友達は砂山を作りなおして遊びの続きをしている。【設問】この場にいた保育士のHちゃんへの言葉かけとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A「そんな言葉を言ってはいけない。」と、仲間はずれを強く制止する。B「だいっきらいって、言ってもいいんだっけ?」と、Hちゃんが基本的な態度を身につけることができるように問いただす。C「M君は、いつも乱暴だからね。『そういう子とは遊ばない』と、みんなで強く言った方がいい。」と、Hちゃんを支持する。D「砂山こわれちゃって大変だったね。何があったのか、聞かせてくれる?」と、Hちゃんが自分の思いを言葉で表現できるよう話しかける。E「もう少しでできるところだったのに残念だったね。M君はなんでこわしちゃったんだろうね。」と、Hちゃんの思いを受けとめた上で、M君の気持ちに気づくことができるよう問いかける。
Q 53 : 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】S君(6か月)は、第一子であり、母親が仕事に復帰するために入所してきた。同じクラスの同月齢のTちゃんはS君よりも身体が大きく、動きも活発だった。S君の母親は、S君の身体が小さいので発達も遅いのではないかと心配し、授乳時間と授乳量を何度も繰り返し確認し、時間通りに授乳して全量を飲ませてほしいと要求した。S君は小柄だが、身長・体重は標準の範囲内で、園ではS君の成長・発達について心配はないと考えている。このことを説明して、それぞれの子どものリズムに合わせた授乳が適していることや、発達には個人差があることを伝えている。しかし母親は、翌日も同じことを尋ね、このやりとりが1週間、繰り返された。【設問】入所後まもないこの段階で、保育所が行う対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A母親の要求通り、定時に全量を飲ませる。B母親に渡す記録には時間通りに全量を飲ませたことを記し、実際には子どもに応じた授乳を続ける。C子どもの体重と授乳量をグラフにしてわかりやすくしたり、嘱託医によるコメントを伝えるなど、母親が納得できるように工夫しながらやりとりをする。D送迎時などに、母親が子育てへの不安や心配を話すことができるように配慮する。E母親の精神の不安定を疑い、母親に既往歴を尋ねる。
Q 70 : 次の保育所での3歳児クラスの【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】昼食後、思い思いに遊んでいるときに、S君は一人で図鑑を見ている。T君とU君は段ボールや椅子を使い、いつも遊んでいる家を作り始める。つぶれた段ボールを見つけた二人が「これ屋根にするか!」と言いながら、その段ボールを持って家に戻ると、いつの間にか家の中にいたS君が「それはそこじゃない!」と強い口調で言う。T君とU君は少し不満そうであったが何も言わずにいる。S君が「そうだ!これを屋根にすればいい」と床に敷いていたマットを持ち上げる。T君は「そうだ。それを屋根にするか」と一緒に作り始める。そのそばで、ままごと遊びを始めたU君がままごとの机を動かしていると、S君が「机を動かさないで!」と言う。【設問】「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」、第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」に基づいた保育士の対応として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A 「お昼寝の前だから、おうちなんかを作ったりしないで、絵本を読んで静かに待っていようね」と3人に声をかける。B S君はわがままだと思うので、「S君、いつも自分の思うようにばかりしないで、仲よく遊ぼうよ」と声をかける。C T君にはもっと強く自分の意思を持ってほしいので、S君の提案を受け入れて一緒に遊んでいるT君に「自分たちが作っていたのに、それでいいの?」と声をかける。D U君にはもっと強く自分の意思を持ってほしいので、「U君、どうして、おうち作りをやめてしまうの?」と声をかける。E 最近、3人は一緒になったり離れたりしながら遊んでいるので、もう少し様子を見ることにする。
Q 80 : 【事例】J君(5歳)がKちゃん(5歳)の乗っている一輪車を使いたいと何度も話したが、貸してくれないため、一輪車を無理矢理取ろうとしてもみあいになった。そばにいたLちゃん(6歳)が、中に入って2 人を引き離そうとしたところ、3人とも転んでLちゃんは足を怪我してしまった。保育所ではすぐにLちゃんの保護者に連絡をし、了承を得て病院で処置をしてもらい、その日は病院に迎えに来た保護者とともに直接帰宅した。「保育所保育指針」第5章「健康及び安全」、第6章「保護者に対する支援」に基づいた保育士が行うLちゃんの保護者への対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。A Lちゃんに怪我をさせたことを謝罪する。B このようなことが再発しないように、LちゃんがJ君やKちゃんと一緒にならないよう気を付けると伝える。C 翌日、元気に登園してきたので、保護者をこれ以上心配させないように、昨日の出来事について保育士からの説明はしない。D 保護者が安心するように、Lちゃんの保育所でのその後の様子を詳細に伝える。E 保護者からLちゃんの怪我の回復経過や家庭での様子について丁寧に聴く。