球麻痺から発症した筋萎縮性側索硬化症で歩行が可能な患者へ|理学療法士問題集

理学療法士

Q 27 : 
球麻痺から発症した筋萎縮性側索硬化症で歩行が可能な患者への対応で正しいのはどれか。
1
胸郭のストレッチを指導する。
2
呼吸機能評価を1年に1回行う。
3
栄養指導は誤嚥を認めてから行う。
4
早期からプラスチック短下肢装具を導入する。
5
鉄アレイを用いた上肢筋力トレーニングを指導する
解説

1-○ 筋委縮性側索硬化症は、運動神経の原因不明の変性によって全身の筋委縮がおこる進行性疾患である。本症例は歩行が可能であり重症度は低いと考えられる。今後予測される呼吸機能障害に対して、胸郭の可動域増大などを目的に呼吸訓練を行う。

2-× 筋委縮性側索硬化症患者の多くは発症から3~5年で死に至ると言われている。(人工呼吸器をつけない場合)そのため、より頻繁に呼吸機能評価を実施すべきである。

3-× 誤嚥を認める以前から栄養指導を行う。誤嚥性肺炎などを予防するために、栄養指導や摂食指導を行う。

4-× 本症例では歩行可能な状態であるため、残存能力を十分に活用していくことが重要である。

5-× 鉄アレイを使用したトレーニングは負荷が大きすぎるため、過用性筋力低下をおこす可能性がある。