患者がある方向へ運動しようとする際に、運動を行う直前に理|理学療法士問題集

理学療法士

Q 41 : 
患者がある方向へ運動しようとする際に、運動を行う直前に理学療法士が反対方向へ徒手的な刺激を加えることで、目的とする運動が誘導されやすくなる。この現象に関与しているのはどれか。
1
相反抑制
2
伸張反射
3
屈曲反射
4
遠心性模写
5
作用・反作用の法則
解説

1-× 相反抑制とは、伸長反射などで主動筋の興奮の際、拮抗筋が弛緩する現象である。随意的な運動を行う際に重要な反応である。

2-○ 伸長反射とは、膝蓋腱反射でみられるように、筋肉が急激に伸長されると元の長さに戻ろうとして興奮する反射である。末梢神経から筋紡錘を介し、α運動ニューロンが筋を刺激することで筋が興奮する。

3-× 屈曲反射(逃避反射)は、熱湯に手が触れた際とっさに手を引っ込めるような反射を言う。感覚受容器に強い刺激を加えると、屈筋が収縮して運動が起こる。

4-× 遠心性模写とは、過去に行った運動の情報を脳内で記録し、現在の運動プログラムの組み立てに役立てるための働きである。運動学習に重要な働きを示す。

5-× 作用・反作用の法則は、ニュートンが発見し運動の第3の法則と呼ばれている。ある物体に対して、同一作用線上で、同じ力で、反対方向に力を加えると力が釣り合うことを意味している。例として綱引きで引き分けの状態が当てはまる。