運動後に低血糖症状を起こしやすい薬物治療中の糖尿病患者へ|理学療法士問題集

理学療法士

Q 40 : 
運動後に低血糖症状を起こしやすい薬物治療中の糖尿病患者への運動療法として適切なのはどれか。
1
段階的に運動量を増やす。
2
運動の頻度を週1回とする。
3
食後30分以内に運動を開始する。
4
インスリン注射直後に運動を開始する。
5
高強度の筋力トレーニングを主体とする。
解説

1-○ 糖尿病患者の運動療法の目的として、インスリン感受性の増大・運動耐用能の増大・ブドウ糖代謝の増大・血中のLDL値低下などがある。主に有酸素運動を実施し、段階的に負荷を漸増させていく。

2-× 糖尿病患者が運動療法を実施する場合、週3日、1日20~30分以上の有酸素運動を行うのが良い。

3-× 糖尿病患者が食後に運動療法を実施する場合、低血糖症状の出現に注意する。血糖値が最も上昇する食後1時間後くらいに運動を行う方が良い。

4-× インスリン注射直後の運動は、血流が良くなることによって低血糖を生じやすくなるため、危険である。インスリン注射後は1時間程時間を空けてから運動を行う。

5-× 糖尿病の運動療法ではジョギングや自転車漕ぎなどの有酸素運動を20~30分程度実施する。無酸素運動は禁忌であるが、低負荷高回数であれば実施可能である。