認知症に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい|社会福祉士問題集

社会福祉士

Q 5 : 
認知症に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。
1
アルツハイマー型認知症の治療に用いられる薬物は,現在,存在しない。
2
レビー小体型認知症では,パーキンソン症状を生じることはまれである。
3
脳血管性認知症は,生活習慣病(糖尿病,脂質異常症,高血圧など)が原因となっていることが多い。
4
正常圧水頭症による認知症は,外科手術で回復することがある。
5
認知症に伴うせん妄は,夜間よりも昼間の方が多い。
解説

3 - ○ 脳血管性認知症は、脳血管障害(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血)によって生じる認知症。したがって、喫煙や飲酒などによる生活習慣、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常などの既往が主な脳血管障害の原因になると考えられているため、降圧剤の使用や生活スタイルの改善により発症と発症防止が重要となる。

4 ‐ ○ 正常圧水頭症は、歩行障害・認知症などによる精神活動の低下・尿失禁を三徴とする慢性水頭症であり、外科手術など適切な治療で症状の改善ができる。つまり正常圧水頭症による認知症は治療可能とされている。そして治療としては外科手術の髄液短絡術(シャント術)で、循環が妨げられた髄液通路の代わりにカテーテルを体内に埋め込み、脳室に過剰に貯蓄した髄液を排除することで拡大した脳室を元に戻し、脳機能を正常化させる治療法である。