〔事例〕Hさん(79歳,女性)は,息子(40歳)との二人|社会福祉士問題集

社会福祉士

Q 29 : 
〔事例〕Hさん(79歳,女性)は,息子(40歳)との二人暮らしである。息子は,建設関係の仕事をしていたが,3か月前に持病の腰痛の悪化を理由に退職し,現在はHさんの年金を頼りに生活している。また,Hさんは要介護1の認定を受けており,通所介護を利用している。ある日,居宅介護支援事業所のG介護支援専門員が定期的なモニタリングのために自宅を訪問すると,息子が「母親が最近,夜に失禁したり,つじつまの合わない話をする。自分の手には負えないのですぐに施設に入所させてほしい」と言った。G介護支援専門員は,別室でHさんに話を聴こうとしたが,Hさんは暗い表情でうつむいたまま多くを語ろうとしない。事例を読んで,G介護支援専門員(社会福祉士)のこの時点における対応に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1
施設入所には認知症の診断が前提になるため,まずは専門医の受診を勧める。
2
介護者としての息子の労苦をねぎらい,家族介護者の会を紹介する。
3
担当の民生委員に状況を説明し,Hさんへの見守りを強化するよう依頼する。
4
通所介護事業所の相談員に連絡を取り,Hさんの様子を確認する。
5
すぐに施設入所はできないことを説明し,訪問介護サービスの利用を手配する。
解説

4 - ○ Hさん本人からの情報収集が困難であるため、まずはHさんの状態や家族の状況の変化を把握することが重要であり、かかわりのある通所介護事業所の相談員に確認することが適切である。また、息子からの情報を確認するために、専門職である相談員からの情報を得ることにより総合的に判断でき、再アセスメントをし、ケアプランの修正や今後の方向性を得ることにより総合的な判断が可能となる。