階級及び階層に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選び|社会福祉士問題集

社会福祉士

Q 8 : 
階級及び階層に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1
マルクス(Marx,K,)は,階級を生産手段の所有と非所有に基づいて区別されると定義した。
2
ヴェーバー(Weber,M,)は,階級を社会的な名誉や威信に基づくものと定義したので,身分と同様,生得的であると考えた。
3
地域権力構造論とは,コミュニティでは,たとえ一部のリーダ一等であっても,有力な階層として権力をもつことはないとする考え方である。
4
階層移動とは,一生のうちに個人がある階層から別の階層へと移動することを意味するので,親と子の世代間で階層帰属が異なることを意味するものではない。
5
階層帰属意識とは,労働者階級,中間階級,資本家階級のいずれに属するかに関する客観的な評価を意味する。
解説

1 - ○ マルクスは、生産手段の所有・非所有によって、諸個人を階層化した等級別に区別される社会集団を「階級」と呼んだ。生産手段の所有・非所有とそれに由来する生産関係における地位の違いに基づいて、経済面での搾取者/被搾取者と政治面での抑圧者/被抑圧者、支配/被支配の関係に、ある異質的で敵対的な階級が形成されるという。マルクスが資本主義の発生期に求め、生産手段を所有するブルジョア(資本家)と、生産手段を所有せずに自分の労働力を売って労働に従事するプロレタリアート(労働者)という階級関係が成り立つと説いた。