Bさん(82歳,男性)は,大企業の営業部長を務めていたが|介護福祉士問題集

介護福祉士

Q 71 : 
Bさん(82歳,男性)は,大企業の営業部長を務めていたが,退職した後も会社のことをいつも気にしている。足が少し不自由なので長男が同居を勧めているが,世話になりたくないと拒否している。 Bさんは,自分の庭で野菜を作っている。地域との交流はほとんどない。ライチャード(Reichard,S.)の老年期における人格の5類型のうち, Bさんに相当するものとして,正しいものを 1つ選びなさい。
1
円熟型
2
安楽椅子(ロッキングチェアー)型
3
装甲(自己防衛)型
4
憤慨(外罰)型
5
自責(内罰)型
解説

足が不自由であること、自宅の庭で野菜を作っているという記述から、選択肢3が適切である。

ライチャードの老年期における人格の5類型

円熟型は、日常生活において思慮的、建設的、積極的で、家庭や対人関係に満足し、過去に対する後悔も、将来に対する不安もない。

安楽椅子(ロッキングチェアー)型は、 他人に依存する受動的生活、安楽な生活を楽しむ。老年になり責任を免れることを望む。飲食の好みが強く、老年の境遇に満足している。

装甲(自己防衛)型は、不安、無力感に対する自己防衛が強く、怠堕を嫌い、自己の業績に愛着し、活動性を維持しようとする。

憤慨(外罰)型は、自己の不満や失敗に対して他人に敵意を示し、攻撃する。時に誇大的となり、世間から隔絶し、自己閉鎖的となり、適応できにくくなる。

自責(内罰)型は、一生涯劣等感を持ち、自分の不幸について、自責的となり自己嫌悪し、前途を悲観し、時に自殺を企て、適応性がない。