次の事例を読んで、問題67について答えなさい。 〔事例〕|介護福祉士問題集

介護福祉士

Q 55 : 
次の事例を読んで、問題67について答えなさい。\n〔事例〕\nJさん(71歳、男性)は20歳から造園業を営んでいた。2か月前に脚立から転落して、右大腿骨頸部骨折(みぎだいたいこつけいぶこっせつ)(femoral neck fracture)で入院した。骨折部位は順調に回復し、下肢機能訓練により杖歩行(つえほこう)も可能であると診断されている。しかし、訓練への参加は消極的であり、入院中は車いすで過ごしていた。退院後は自宅で過ごしたいという希望から、下肢筋力に対する機能訓練で5日前に介護老人保健施設に入所した。入所後のJさんは、日中のほとんどをベッド上でテレビを見て過ごしている。排泄(はいせつ)に関する移乗を依頼する以外に職員に話しかけることはなく、食事をしていても他者との会話はみられない。Jさんの表情が穏やかなときに歩行訓練に参加を促すが、「ああ、うん…」と言うだけで訓練に参加していない。面会に来た妻によると、Jさんは、「施設で訓練しても歩けるようになるはずはない」と話していたということだった。また、妻は、「仕事が大好きで、仕事ができないことに相当落ち込んでいるようだ」と話した。在宅復帰を目指すJさんに対する短期目標を、「外出することができる(1週間)」とした。短期目標に基づく支援内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1
車いすで20~30分過ごしてもらう。
2
歩行器の使用を促す。
3
下肢を1日1回外転する。
4
トイレへの移乗訓練を行う。
5
骨折部位の回復を確認する。
解説

1 - ○ 日中のほとんどをベッド上で過ごしていることから、まずは車椅子で20〜30分過ごしてもらうことから始めるのは適切である。

2 - × 下肢筋力の低下が考えられ、いきなり歩行器を促すことは適切ではない。

3 - × 外出を目的とした支援としては適切ではない。

4 - × 外出先での排泄時に必要になってくるものではあるが、まず外出することができるという目的には適していない。

5 - × 「骨折部位は順調に回復し」とあり、その後下肢筋力に対する機能訓練のため入所している。外出するために必要なのは、下肢筋力の状況を確認することである。