〔事例〕Dさん(30歳,男性)は,パートナーとの性交渉に|社会福祉士問題集

社会福祉士

Q 15 : 
〔事例〕Dさん(30歳,男性)は,パートナーとの性交渉によって体調に異変を感じながらも悪い検査結果が出るのを恐れ,医療機関を受診していなかった。しかし気になっていたため,悩みを打ち明けた友人に強く勧められて半年を過ぎてようやく受診に至った。その結果,HIV感染症と診断され,初めて医療福祉相談室に紹介されてきた。Dさんは「この歳でアルバイトだけで一人暮らしをしている。実家の両親には話していない。自分はダメな人問だ」と自分を強く卑下する心情を吐露した。C医療ソーシャルワーカーは,その深刻な気持ちを受け止めて対応した。事例を読んで,病院の医療福祉相談室に勤めるC医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)のストレングス視点に基づく対応として,適切なものを2つ選びなさい。
1
「この病気になったのはとても大変なことですよね」と言う。
2
「親身になって受診を勧めてくれる友人がいるではないですか」と言う。
3
「エイズ発症後の入院に備えて,両親に早く知らせた方が良いですよ」と言う。
4
「HIVに感染してもエイズを発症するとは限らないので安心してください」と言う。
5
「こうして受診にこぎ着けられたのは大きな一歩だと思いますよ」と言う。
解説

2 - ○ ストレングスモデルとは個人の強さだけではなく、個人を取り巻く環境、地域社会の強さにも着目している。親身になって受診を勧めてくれる友人の存在は、クライエントのもつストレングス(ソーシャルワーク実践においては、強さやその人の考えや可能性、確信、希望)であると考えてよい。

5 - ○ 友人からのアドバイスを受ける行為、そのアドバイスを受けて受診することができる力など、クライエントが持つストレングスについて反映された行動であると考える事ができる。