社会福祉士
Q 67 :
〔事例〕Aさんは現在,福祉事務所長による保護停止の処分を受け,生活保護を停止されている。Aさんはこの処分に納得がいっておらず,まず,生活保護法の規定に基づいて審査請求を知事に対して行った。事例を読んで,生活保護における不服申立てに関する次の記述のうち,制度的に正しいものを1つ選びなさい。
審査請求を申し立てると,その適否について判断がなされるまで,処分の執行は停止されるので,Aさんの生活保護は一時的に再開される。
知事は,審査請求があったときは,50日以内に裁決をしなければならず,この期間内に裁決がないときは,Aさんの主張が認容されたものとみなされる。
審査請求は,簡易迅速な手続きによる国民の権利利益の救済を目的としており,申立てのための費用はAさんからは徴収されない。
知事の行った審査請求に対する裁決に不服があっても,Aさんは,厚生労働大臣に対して再審査請求をすることはできない。
行政上の不服申立てと司法手続きは別の制度なので,Aさんは,そもそも審査請求をしなくても直接裁判を起こして処分の違法性を争うことが可能であった。
解説
3 - 〇 不服申し立ては国民の権利であるため、生活保護に関わらず、その費用を徴収されない。行政不服調査法第1条に「簡易迅速な手続きによる国民の権利利益の救済を図る」と規定されている。