心的外傷後ストレス障害(PTSD)に関する次の記述のうち|社会福祉士問題集

社会福祉士

Q 20 : 
心的外傷後ストレス障害(PTSD)に関する次の記述のうち,量も適切なものを1つ選びなさい。
1
心的外傷によるトラウマ反応は,出現の様相についての個人差が小さい。
2
この概念によって,戦争や自然災害,犯罪被害体験に対する反応などを統一的に論じることが可能となった。
3
危機介入における危機は,「災害における危機」と「状況に伴う危機」に大別される。
4
トラウマに対するカウンセリングでは,フラッシュバックを積極的に生起させる。
5
レジリエンスは,ストレスからの自然な回復を生じる力に関する脳内分泌物質である。
解説

2 - 〇 PTSDの概念については1980年のDMS-Ⅲで、アメリカでのベトナム戦争の帰還兵や性犯罪、DVなどの被害者に関する、身体症状だけでは説明しがたい心理的反応に対する認識などを背景にしてPTSDの判断基準が採用された経緯がある。日本でPTSDの概念が注目されるようになったのは、1995年(平成7年)の阪神 ・淡路大震災や地下鉄サリン事件などが契機。PTSDの判断基準に基づく様々なトラウマ反応の研究(大きく分けて「ヒステリー研究」「戦争ストレス反応」「性的 ・ 家庭内暴力」の三つ)が進み、犯罪被害や戦争体験、自然災害の被害など異なる体験の反応を統一的に論ずることができるようになった。

*DMS-Ⅲ : アメリカ精神医学会による精神疾患の判断 ・ 統計マニュアル