〔事例〕市内の民生委員Bさんが,自分の担当地域に住むCさ|社会福祉士問題集

社会福祉士

Q 29 : 
〔事例〕市内の民生委員Bさんが,自分の担当地域に住むCさん(79歳,女性)についての相談で地域包括支援センターに来所し,A社会福祉士が対応した。相談によると,Cさんは生涯独身で,高校教師を定年まで勤めて退職した後も1人でW市内の自分名義のマンションで暮らしてきた。身内は他県に住む甥が1人いるが,ほとんど交流はないという。生活は自分の年金で賄えており,預貯金も多少はあるようだとのことであった。しかし,昨年夏に自宅浴室で転倒,骨折し,1か月ほど入院して自宅に戻ったが,その後自宅内の片付けや買物・外出もおっくうがり,近隣との付き合いも疎遠になってきている。介護サービスも利用していない。このまま自宅での生活を望んでいるが,どうしたらよいか,という相談であった。事例を読んで,W市の地域包括支援センターに勤務するA社会福祉士の対応に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。
1
Cさんは介護保険の受給者ではないので,市の高齢者福祉担当窓口に回ってもらった。
2
在宅生活が希望なので,近隣住民主体の支え合いの組織化に取り組むことにした。
3
介護保険の認定申請ができるのは親族なので,他県に住む甥に連絡した。
4
民生委員BさんをCさんの成年後見人に選任し,資産の管理を依頼した。
5
専門的対応も必要なので,Bさんも入れた多職種協働の地域ケア会識を聞いた。
解説

2 - ○ 事例文より、地域での孤独や見守りの必要性が垣間見られるので、組織化された近隣住民の協力は有用で、地域生活の支援は、フォーマルサービスだけではなく、ボランティアなどのインフォーマルサービスの活用視野に入れる必要がある。

5 - ○ 地域ケア会議とは、「地域包括支援ネットワークを通じて、高齢者個人に対する支援の充実を図ると共に、それを支える社会基盤の整備を図る必要がある。そのため一つの手法として、行政職員をはじめ、地域の関係者から構成される会議全体」である。