〔事例〕Lさん(85歳,女性)は,3年前に脳梗塞を患って|社会福祉士問題集

社会福祉士

Q 52 : 
〔事例〕Lさん(85歳,女性)は,3年前に脳梗塞を患ってから半身麻痺となり,自宅での生活を断念してP特別養護老人ホームに入所している。現在,要介護4の判定を受けており,ほぼ寝たきりの状態であるが,認知機能は比較的保たれており,日常的な会話は行うことができる。最近,長男夫婦から病院に入院していた夫が亡くなったことを聞き,ため息をついては「夫を弔いたい」と訴えている。K生活相談員は,ケアワーカーから様子を見てほしいという依頼を受け,ベッドサイドでLさんの手を軽く握りながら,「おつらいですね・・,」と話しかけた。Lさんは涙をうかべながら,「夫の最期のときに何もしてあげられなかった。私がこうして生きているのが申し訳ない」と語り始めた。事例を読んでK生活相談員(社会福祉士)によるグリーフケアに関する次の記述のうち,この段階で最も適切なものを1つ選びなさい。
1
Lさんの気持ちに寄り添いながら,時間が解決してくれると慰める。
2
Lさんの心痛を考慮し悲しみを増幅させないよう別の話題に切り替える。
3
夫との生活を思い出しながら,悲しみや後悔を十分に語れるよう促す。
4
現在の生活に焦点をあて,前向きに生きるよう励ます。
5
Lさんが良き妻であったという,長男の評価を伝える。
解説

3 - 〇 傾聴と共感を基本に、クライエントが悲しみや後悔などの感情を十分に吐き出すことが出来るように寄り添うことが重要である。指示的なことやアドバイス、気休めなどは言わず、クライアントの気持ちに寄り添い受け入れることが必要である。