〔事例〕ドメスティック・バイオレンスの被害者を支援する特|社会福祉士問題集

社会福祉士

Q 50 : 
〔事例〕ドメスティック・バイオレンスの被害者を支援する特定非営利活動法人に勤めるG相談員は,ある日,事務所に初めて電話をかけてきた女性による電話相談を受けた。この女性は60代で,現在,夫と二人暮らしをしている。最近,数年前に定年退職した夫がささいなことで怒り出すことがあるのだという。昨日も料理のことでいきなり怒り出し,口論となった末,暴言を浴びせられたとのことである。女性は,遠方に住む息子をはじめ,友人や親族にも相談できず,誰かに話を聞いてもらいたくて,この特定非営利活動法人に電話してきた。事例を読んで,G相談員(社会福祉士)の対応に関する次の記述のうち,この時点で最も適切なものを1つ選びなさい。
1
氏名,住所を尋ね,地域の配偶者暴力相談支援センターを紹介する。
2
要点をメモしながら,すぐに結論を出さずに不安や不満を聴くことに努める。
3
虐待チェックリストを用いて質問し,虐待の状況と原因を明らかにする。
4
この特定非営利活動法人がシェルターをもっていることを伝え,入所を勧める。
5
直接会って面談した方が効果的であると伝え,来所するよう助言する。
解説

2 - 〇 相談者は、理由もわからず夫から暴力を浴びせられるのかという不安や、どうしたらよいのか、という問題そのものに対する不安、他人に話すことへの不安ももっている。初期の段階では、このような不安や不満を傾聴し相談者の緊張を和らげる必要があり、相談内容を十分に把握する必要がある。