〔事例〕Z町の地域包括支援センターに勤務するA社会福祉士|社会福祉士問題集

社会福祉士

Q 13 : 
〔事例〕Z町の地域包括支援センターに勤務するA社会福祉士は,高齢者の孤立防止事業に取り組んでいる。A社会福祉士は,民生委員からBさん(76歳,女性)のことで相談を受けた。Bさんは長年,4匹の猫とともに自宅で一人暮らしをしていたが,最近,認知症が疑われる言動が見られ,食事もままならなくなっているらしい。そこで,A社会福祉士は民生委員とともにBさんの自宅を訪問したところ,室内は猫の糞尿により不衛生な状態であった。A社会福祉士がBさんと話をしたところ,Bさんは,「これからもこの家で猫たちと暮らしたい。放っておいてほしい」と語った。事例を読んで,A社会福祉士の対応に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。
1
本人の意思を尊重し,特別な支援は行わないとBさんに伝える。
2
配食サービスの利用を勧め,自宅での生活継続の可能性を探る。
3
4匹の猫を動物愛護団体に預けた上で,自宅での生活継続を勧める。
4
Bさんを緊急保護して,一時的に養護老人ホームへ入所させる。
5
専門職,近隣住民による見守りネットワークの強化を目指す。
解説

2 - ○ 配食サービスは健康の維持・向上だけでなく、自立支援や疾病予防・病状悪化を防ぐ目的から、高齢者や障害者等の理由により食事の調理が困難な者に対し、住宅を訪問し栄養バランスの取れた食事を定期的に提供する。Bさんは食事もままならなくなっている状況からして、配食サービスの利用を進めることは適切であるといえる。

5 - ○ 利用者本人や家族、地域などの取り組みや支援など、公的機関や専門職による制度に基づくサービスや支援のフォーマルサービスだけではなく、インフォーマルサービスを取り入れていくことがふさわしい。