Aさん(5歳,男性)は,3年前に筋萎縮性側索硬化症(AL|社会福祉士問題集

社会福祉士

Q 11 : 
Aさん(5歳,男性)は,3年前に筋萎縮性側索硬化症(ALS)と確定診断されている。6か月前に,嚥下が困難になり,発熱,脱水のため入院して誤嚥性肺炎と診断された。その後,胃痩造設術を受けている。現在は,退院して自宅にいるが,球麻痺(嚥下困難,構音障害など)があり,また四肢の筋萎縮と筋力低下が著明で寝たきりの状態である。右上肢は肘と手首を少し動かすことはできるが,手指を動かすことはできず,左上肢と両下肢はほとんど動かすことができない。眼球は動かすことができる。次の記述のうち,Aさんの症状に関連する事項として,正しいものを1つ選びなさい。
1
経口摂取をしていないので,誤嚥性肺炎を再発することはない。
2
球麻痺があるため,コミュニケーションの確立はできない。
3
呼吸筋障害による呼吸不全をきたすことがある。
4
感覚障害と排尿障害を伴うことが多い。
5
介護保険の給付を受けられない。
解説

3 - ○ 筋萎縮症性測索硬化症(ALS)では、呼吸筋の麻痺による呼吸障害がみられるようになり、呼吸不全をきたす。呼吸筋の障害が進んだ場合は、人工呼吸器の装着を考えるが、ALSでは脳が障害されないため意識ははっきりしていて、末期には本人の意思の確認は極めて困難になるため、あらかじめ家族と患者とでよく話し合い患者の意思を尊重することが重要となる。