自動車の走行時に生じる諸現象とその主な対策に関する次の文|運行管理者(貨物)問題集

運行管理者(貨物)

Q 12 : 
自動車の走行時に生じる諸現象とその主な対策に関する次の文中、A、B、C、Dに入るべき字句を下の枠内の選択肢(1~6)から選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。ア.[ A ]とは、路面が水でおおわれているときに高速で走行するとタイヤの排水作用が悪くなり、水上を滑走する状態になって操縦不能になることをいう。これを防ぐため、スピードを抑えた走行やタイヤの空気圧が適当であることを、日常点検で確認するよう運転者に対し指導する必要がある。ア.[ A ]とは、路面が水でおおわれているときに高速で走行するとタイヤの排水作用が悪くなり、水上を滑走する状態になって操縦不能になることをいう。これを防ぐため、スピードを抑えた走行やタイヤの空気圧が適当であることを、日常点検で確認するよう運転者に対し指導する必要がある。イ.[ B ]とは、タイヤの空気圧不足で高速走行したとき、タイヤに波打ち現象が生じ、セパレーション(剥離)やコード切れ等が発生することをいう。これを防ぐため、タイヤの空気圧が適当であることを、日常点検で確認するよう運転者に対し指導する必要がある。ウ.[ C ]とは、フット・ブレーキを使い過ぎると、ブレーキ・ドラムやブレーキ・ライニングなどが摩擦のため過熱してその熱がブレーキ液に伝わり、液内に気泡が発生することによりブレーキが正常に作用しなくなり効きが低下することをいう。これを防ぐため、長い下り坂などでは、エンジン・ブレーキ等を使用し、フット・ブレーキのみの使用を避けるよう運転者に対し指導する必要がある。エ.[ D ]とは、フット・ブレーキを使い過ぎると、ブレーキ・ドラムやブレーキ・ライニングが摩擦のため過熱することにより、ドラムとライニングの間の摩擦力が低下し、ブレーキの効きが悪くなることをいう。これを防ぐため、長い下り坂などでは、エンジン・ブレーキ等を使用し、フット・ブレーキのみの使用を避けるよう運転者に対し指導する必要がある。
1
A: 6 B: 3 C: 1 D: 5
2
A: 6 B: 3 C: 2 D: 5
3
A: 6 B: 3 C: 4 D: 5
4
A: 6 B: 3 C: 1 D: 2
解説

ア. 路面が水でおおわれているときに高速で走行するとタイヤの排水作用が悪くなり、水上を滑走する状態になって操縦不能になることを、ハイドロプレーニングという。したがって、Aには「6.ハイドロプレーニング現象」が入る。

イ. タイヤの空気圧不足で高速走行した場合、タイヤが波打つような現象が起こり、バーストしやすくなることを、スタンディング・ウェーブという。したがって、Bには「3.スタンディング・ウェーブ現象」が入る。

ウ. 長い下り坂などでフット・ブレーキを使いすぎると、ブレーキ・ドラムやブレーキ・ライニングなどが摩擦のため過熱してその熱がブレーキ液に伝わり、液内に気泡が発生する結果、ブレーキが正常に作用しなくなり効きが低下することを、ベーパー・ロックという。したがって、Cには「1.ベーパー・ロック現象」が入る。

エ. 長い下り坂などでフット・ブレーキを使いすぎると、ブレーキ・ドラムやブレーキ・ライニングなどが摩擦のため過熱することによりドラムとライニングの間の摩擦力が減り、ブレーキの効きが低下することを、フェードという。したがって、Dには「5.フェード現象」が入る。なお、C.のベーパー・ロックとフェードとは、どちらもフット・ブレーキの使い過ぎにより発生する現象という点で共通するが、ベーパー・ロックはブレーキ液内に気泡が発生することによりブレーキの効きが悪くなる現象であるのに対し、フェードはドラムとライニングの間の摩擦力が減ることによりブレーキの効きが悪くなる現象であるという点で異なるので、混同に注意すること。            

 ※  フット・ブレーキの使い過ぎによる過熱で…ブレーキ液に気泡⇒ベーパー・ロック現象

                     摩擦力が減る⇒フェード現象