下表は、一般貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の4|運行管理者(貨物)問題集

運行管理者(貨物)

Q 6 : 
下表は、一般貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の4週間の運転時間の例を示したものであるが、すべての日を特定日とした2日(始業時刻から起算して48時間をいう。以下同じ。)を平均して1日当たりの運転時間、及び2週間を平均した1週間当たりの運転時間に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。
1
当該4週間のすべての日を特定日とした2日を平均し1日当たりの運転時間(以下「2日を平均し1日当たりの運転時間」という。)は「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準」という。)に違反していないが、2週間を平均し1週間当たりの運転時間が改善基準に違反している。
2
2日を平均し1日当たりの運転時間が改善基準に違反しているが、2週間を平均し1週間当たりの運転時間は改善基準に違反していない。
3
2日を平均し1日当たりの運転時間及び2週間を平均し1週間当たりの運転時間のどちらも改善基準に違反している。
4
2日を平均し1日当たりの運転時間及び2週間を平均し1週間当たりの運転時間のどちらも改善基準に違反していない。
解説

改善基準第4条第1項第4号によると、運転時間は、①2日(始業時刻から起算して48時間をいう)を平均して1日当たり9時間、②2週間を平均し1週間当たり44時間を超えないこととされている。①の1日の運転時間の計算に当たっては、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」と「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」を算出し、どちらも9時間を超える場合は基準違反と判断される。以上を検討する。

まず②の制限に違反していないか検討する。この点、1日~14日の運転時間の合計は88時間であり、1週間平均44時間なので、この点に関する違反はない。又、15日~28日の運転時間の合計は80時間であり、1週間平均40時間なので、違反はない。

 次に、①の制限に違反していないか検討する。すべての日を特定日として計算するのは大変なので、※その週で一番運転時間が長い日を特定日として計算する。

 第1週 一番運転時間が長い日は5日であり「特定日の前日」(4日)と特定日(5日)の運転時間の平均」、「特定日(5日)と特定日の翌日(6日)の運転時間の平均」は、9.5時間と9時間であり、どちらも9時間を超えてはならないという制限に違反していない。

 第2週 一番運転時間が長い日は10日であり、「9日と10日の運転時間の平均」「10日と11日の運転時間の平均」は、ともに9.5時間であり、どちらも9時間を超えてはならないという制限に違反している。

 第3週 一番運転時間が長い日は15日であり、その前日は休日なので、この場合、次に運転時間が長い16日を特定日とするので、「15日と16日の運転時間の平均」、「16日と17日の運転時間の平均」は、9.5時間と6時間であり、どちらも9時間をこえていないので違反していない。

 第4週 一番運転時間が長い日は22日だが、第3週と同様その前日は休日なので、次に運転時間が長い23日を特定日とするので「22日と23日の運転時間の平均」、「23日と24日の運転時間の平均」は9.5時間と9時間であり、どちらも9時間を超えてはならないという制限に違反していない。

以上により、 ①2日を平均し1日当たり9時間をいう制限には違反している(第2週)が、②2週間を平均し1週間当たり44時間を超えないという制限には違反していないので、正解は2となる。