伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。|二級建築士問題集

二級建築士

Q 5 : 
伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1
鉄筋コンクリート造建築物において、暖房により室温を一定に保っていた場合、暖房停止後の室温の低下は、外壁の構成材料とその厚みが同じであれば、一般に、内断熱工法とした場合より外断熱工法とした場合のほうが小さい。
2
グラスウールの熱伝導率は、繊維の太さが同じであれば、かさ比重が16kg/㎥のものより32kg/㎥のもののほうが小さい。
3
白色ペイント塗りの壁の場合、可視光線などの短波長放射の反射率は高いが、赤外線などの長波長放射の反射率は低い。
4
建築材料の熱伝導率の大小関係は、一般に、木材> 普通コンクリート> 金属である。
5
グラスウールを充塡した木造建築物の外壁における平均熱貫流率」は、木部のヒートブリッジ(熱橋)の影響により、グラスウールを充塡した部分の熱貫流率」に比べて大きい。
解説

正解は4

1-○外断熱のほうが外気温の変動の影響を壁体外外部で遮断するので構造体の蓄熱効果を活用しやすい。外壁の構成材料とその厚みが同じであれば、暖房停止後の室温の低下は内断熱より外断熱工法のほうが小さい。

2-○グラスウールはかさ比重が大きくなると熱伝導率は小さくなる。一般に断熱材料の熱伝導率は密度が大きいほど大きくなる。

3-○設問通りである。

4-×熱伝導率は、物体内部の熱の伝わりやすさを指し値が大きいほど熱を伝えやすい。よって金属>普通コンクリート>木材となる。

5-○グラスウールと木材の断熱性能の違いからヒートブリッジが生じる。このため外壁の平均熱貫流率はグラスウールを充填した部分の熱貫流率に比べ大きくなる。