統合失調症で通院中の女性が壁を凝視したまま動かない。両上|理学療法士問題集

理学療法士

Q 97 : 
統合失調症で通院中の女性が壁を凝視したまま動かない。両上肢を挙上させるとそのままの姿勢をとり続けた。考えられるのはどれか。
1
アカシジア
2
悪性症候群
3
急性ジストニア
4
緊張病症候群
5
薬剤性パーキンソニズム
解説

1-× アカシジアは線条体のドパミン系の遮断によって、静座不能・着座不能・静止不能を呈する。

2-× 悪性症候群は抗精神病薬服用の副作用として、強度の筋強剛・嚥下困難などの錐体外路徴候や、頻脈・血圧変動などの自律神経症状を呈する。最悪の場合痙攣発作及び意識障害が起こり死に至る重篤な症候群である。

3-× 急性ジストニアは抗精神病薬の副作用として眼球上転・筋緊張亢進などを呈する。ドパミン拮抗薬の服用によって起こる。

4-◯ 緊張病症候群は統合失調症の緊張型でみられ、カタレプシー・昏迷・多動など運動及び姿勢の異常である。カタレプシーは同じ姿勢をとり続けることである。

5-× 薬剤性パーキンソニズムは抗精神病薬のドパミン遮断作用によって、筋強剛・無動・歩行障害などを呈する。