骨折後に偽関節を生じやすいのはどれか。|理学療法士問題集

理学療法士

Q 90 : 
骨折後に偽関節を生じやすいのはどれか。
1
手の舟状骨
2
鎖骨遠位部
3
橈骨遠位部
4
中手骨骨幹部
5
上腕骨近位部
解説

1-◯ 舟状骨骨折は手を強くついて手関節背屈を強制されたときに生じる骨折であり、手根骨の骨折で最も多い。舟状骨への血液供給は元々少ないため、骨片が壊死したり骨癒合が遅れやすい。

2-× 鎖骨骨折は上肢を伸展させた状態や肩を下にして転倒したときに生じることが多い。Neer分類で烏口鎖骨靭帯の損傷があり、近位骨片の転位が大きいタイプ2は整復位の保持が難しいため、癒合不全になりやすい。

3-× 橈骨遠位部骨折は転倒により手をついたときに生じる。関節内骨折であるバートン骨折は、関節靭帯や関節包の損傷がみられるため、徒手整復後の固定性が悪い。

4-× 中手骨骨幹部骨折は硬いものに挟まれたりボクシングなどによる外傷で生じる。転位が少ない場合は安静によって治癒する。

5-× 上腕骨近位部骨折は高齢者の転倒や若年者の交通事故やスポーツで生じる。骨粗鬆症による骨折の代表的なものであり、女性に多い。