頭頂葉の病変で生じる症候はどれか。|理学療法士問題集

理学療法士

Q 84 : 
頭頂葉の病変で生じる症候はどれか。
1
歩行失行
2
視覚失認
3
Anton症状
4
Parkinson症状
5
Gerstmann症候群
解説

1-× 歩行失行は前頭葉障害及び正常圧水頭症でみられ、下肢に運動感覚障害が無いにも関わらず、緩慢で小股など歩行が上手く行えないものである。

2-× 視覚失認は後頭葉障害により、一時的に視覚障害や意識障害が無いにも関わらず、視覚の対象を認知出来ないものをいう。視空間失認・色彩失認などがある。

3-× アントン症状は後頭葉皮質の鳥距野又は視放線の障害により、見えていないのに見えていると主張するものである。視覚性病態失認とも呼ばれる。

4-× パーキンソン症状は大脳基底核の変性・線条体黒質変性症・進行性核上性麻痺が原因の一次性と、脳血管障害など他の疾患が原因で起こる二次性に分けられる。パーキンソニズムは無動・振戦・筋強剛・姿勢反射障害などを呈する。

5-◯ ゲルストマン症候群は左頭頂葉・後頭葉移行部の損傷によって、手指失認・左右失認・失算・失書の4症状を呈する。