疾患と病理変化の組合せで誤っているのはどれか。|理学療法士問題集

理学療法士

Q 75 : 
疾患と病理変化の組合せで誤っているのはどれか。
1
Parkinson病     大脳白質の変性
2
多発性硬化症     中枢神経の脱髄
3
Huntington病     線条体の変性
4
Alzheimer型認知症     大脳皮質の変性
5
筋萎縮性側索硬化症      脊髄前角細胞の脱落
解説

1-○ パーキンソン病は中脳黒質の変性によって線条体へ送られるドパミンが減少して線条体の機能低下を生じる病態である。固縮・無動・振戦・姿勢反射障害などの錐体外路徴候を呈する。大脳白質の変性は主に脳の虚血性疾患で生じる。

2-× 多発性硬化症は中枢神経系の進行性脱髄性疾患である。易疲労性・有痛性強直性痙攣などの症状を呈し、大脳・小脳・脳幹・脊髄後索などへ病変部位が広がっていく。(空間的多発)

3-× ハンチントン病は大脳基底核の線条体及び淡蒼球が障害され、意志とは関係なく、くねくねと踊るような不随意運動がみられる。

4-× アルツハイマー型認知症は 大脳皮質の変性によって高次脳機能障害及び実行機能障害を呈する。初期には見当識障害や近時記憶障害がみられ、病状が進むと失認・失行・物盗られ妄想など多彩な症状を呈するようになる。

5-× 筋委縮性側索硬化症は40~50代に多く、選択的に運動神経が障害される進行性疾患である。上位・下位運動ニューロンの両方が障害されるため、四肢筋力低下・深部腱反射低下・球麻痺症状などを呈する。