肘部管症候群を疑う所見はどれか。2つ選べ。|理学療法士問題集

理学療法士

Q 34 : 
肘部管症候群を疑う所見はどれか。2つ選べ。
1
小指のしびれ
2
Froment徴候
3
Teardrop徴候
4
母指球筋の萎縮
5
正中神経伝導速度の低下
解説

1-◯ 肘部管症候群では尺骨神経の肘関節内側に位置する肘部管で神経が絞扼することによって、環指及び小指のしびれや感覚障害がおこる。

2-◯ フローマン徴候は紙を母指と示指で挟ませた時に、母指を内転出来ずに母指末節を屈曲・対立させる現象である。尺骨神経麻痺による手内筋の萎縮によって、母指球筋以外に筋萎縮が生じることでこのような現象がおきる。

3-× ティアドロップ徴候は母指と示指でパーフェクト0(綺麗な◯)が作れない現象をいう。原因は手根管症候群による正中神経麻痺が最も多く、母指球筋の萎縮によって猿手を呈する。

4-× 母指球筋は短母指外転筋・母指対立筋・母指内転筋・短母指屈筋の4つから成り、母指の対立運動を行う。正中神経と尺骨神経の支配を受ける。母指球筋の萎縮は肘部管症候群以外に手根管症候群でもおこる。

5-× 肘部管症候群は尺骨神経内側に位置する肘部管の絞扼性神経障害である。橈骨神経の障害ではない。