アキレス腱周囲炎について正しいのはどれか。|理学療法士問題集

理学療法士

Q 33 : 
アキレス腱周囲炎について正しいのはどれか。
1
10〜20代に多い。
2
踵補高の足底板を用いる。
3
Thompsonテスト陽性である。
4
痛は下腿の近位に発生することが多い。
5
過労性骨膜炎が原因となっていることが多い。
解説

1-× アキレス腱周囲炎は過負荷や加齢による変性で生じやすい。発症年齢は肉離れが20代以降なのに対して、それ以上の年齢でおこりやすい。特に加齢による腱の変性が原因でおこる。

2-◯ 保存治療として局所安静をとり、ヒールのある靴で滑液包の負担を軽減させる。手術の場合、踵骨後上方隆起と滑液包を切除する。

3-× トンプソンテストはアキレス腱断裂のスクリーニングに用いられる。腹臥位で膝関節90°屈曲位をとり、ふくらはぎの筋腹をつまむと、正常では足関節が底屈するが陽性では底屈しない。アキレス腱周囲炎はMRIで腱の膨隆がみられる。

4-× アキレス腱付着部の6〜8cm上方の腱が変性によって膨隆し、痛みを伴う。

5-× 下腿の過労性骨膜炎(シンスプリント)は下腿中央から遠い1/3の脛骨後内方、前脛骨筋部、骨間膜に痛みが生じる症候群である。長距離選手や幅跳び選手に多い。病変部位は脛骨内側の筋膜付着部であり、関連性はない。