26歳の男性。仕事中の事故によって頸髄損傷を生じた。S4|理学療法士問題集

理学療法士

Q 10 : 
26歳の男性。仕事中の事故によって頸髄損傷を生じた。S4、5領域の運動機能と感覚機能とは完全に喪失していた。徒手筋力テストの結果を表に示す。到達可能と予測される動作はどれか。
1
更衣
2
自己導尿
3
プッシュアップ動作
4
自助具を用いた食事動作
5
ベッドから車椅子への移乗動作
解説

1-× 更衣動作は第6頸髄機能残存レベルで一部可能である。本症例では短橈側手根伸筋の筋力がMMT2であるため、更衣動作は自立不可能である。

2-× 自己導尿は第7頸髄機能残存レベルで可能である。本症例ではつまみ動作に必要な深指屈筋がMMT2であるため、自己導尿は自立不可能である。

3-× プッシュアップ動作は第7頸髄機能残存レベルで可能である。本症例では上腕三頭筋の筋力がMMT2であるため、プッシュアップは自立不可能である。

4-◯ 食事動作は第5頸髄機能残存レベルで自助具を使用すれば可能である。本症例では上腕二頭筋の筋力がMMT3以上であるため、自助具を使用した食事の自立が可能である。自助具にはフォーク付きカフベルトやスプリングバランサーが用いられる。

5-× ベッドから車椅子への移乗動作は第7頸髄機能残存レベルで可能である。本症例では上腕三頭筋の筋力がMMT3以下であるため、移乗動作の自立は不可能である。