大腿切断患者の異常歩行と原因の組合せで正しいのはどれか。|理学療法士問題集

理学療法士

Q 39 : 
大腿切断患者の異常歩行と原因の組合せで正しいのはどれか。
1
外転歩行――――――――――――義足の長さが短すぎる。
2
内側ホイップ――――――――――トウブレークが進行方向に対して直角である。
3
過度の腰椎前弯―――――――――ソケットの初期屈曲角が大きすぎる。
4
踵接地期の足部の回旋――――――ヒールバンパーが軟らかすぎる。
5
膝の伸展衝撃(インパクト)――――膝継手の摩擦が不十分である。
解説

1-× 外転歩行の原因は、義足が長すぎる・ソケット不適合・股関節外転拘縮・股関節外転筋力低下・義足歩行が不安で外転支持しているなどである。義足が短い場合には義足側への体幹側屈がおこる。

2-× 内側ホイップは、踵離地の際に踵が内側に動くことである。原因は断端の筋力低下・ソケット適合がゆるい・膝継手軸が内反または外反位・膝継手軸が進行方向に対して直角でないなどがある。

3-× 義足立脚相におこる過度の腰椎前弯の原因は、ソケットの初期屈曲角不足・ソケット前後径が大きすぎる・股関節屈曲拘縮・股関節伸展筋力低下・腹筋筋力低下などがある。

4-× 踵接地期の足部回旋の原因は、後方バンパーが硬すぎる・トゥアングル不適合・ソケットがゆるすぎる・内側および外側ホイップがみられる・軟部組織量が多すぎる・断端の筋力低下などがある。

5-◯ 膝の伸展衝撃は、ターミナルインパクトともいう。原因は膝遊脚期機構の不適合・摩擦が不十分・伸展補助バンドが強すぎる・初期屈曲角不足・反動をつけて膝を振り出しすぎなどがある。