尿意のない頸髄損傷患者において尿意の代償とならない徴候は|理学療法士問題集

理学療法士

Q 30 : 
尿意のない頸髄損傷患者において尿意の代償とならない徴候はどれか。
1
発汗
2
頭痛
3
頻脈
4
発作性高血圧
5
鳥肌立ち現象
解説

1-× T6以上の脊髄損傷では、膀胱に尿が貯まると上位中枢からの抑制がないために自律神経過反射を呈する。自律神経過反射により顔面紅潮や徐脈、吐き気などが出現するが、尿意を知らせる役割も果たす(代償尿意)。発汗は、自律神経過反射の代償尿意であり、尿意を感じた後速やかに排尿しないと重篤な状態となる。

2-× 自律神経過反射により頭痛や吐き気を催す。代償尿といえる。

3-◯ 自律神経過反射では、頻脈ではなく60/分以下の徐脈がみられる。

4-× 自律神経過反射により200/100mmHg以上の高血圧がみられる。

5-× 鳥肌立ち現象は自律神経過反射のひとつで、損傷レベル以下に生じる。