55歳の男性。搬送された病院で急性心筋梗塞と診断された。|理学療法士問題集

理学療法士

Q 18 : 
55歳の男性。搬送された病院で急性心筋梗塞と診断された。初期治療として、左冠動脈に対して経皮的冠動脈形成術が施行された。発症後1か月の検査所見では右冠動脈に75%の狭窄が認められ、心肺運動負荷試験中に胸部不快感が認められた。心肺運動負荷試験の結果に基づいて運動処方をする際に最も参考にすべき指標はどれか。
1
最大換気量
2
最大酸素摂取量
3
血圧の変化量
4
心拍数の変化量
5
症状出現時の運動強度
解説

1-× 最大換気量は参考にすべき指標ではない。

2-× 最大酸素摂取量は参考にすべき指標ではない。

3-× 運動負荷試験の判定基準には、血圧に関する基準がない。本症例では、胸部不快感が問題となっている。

4-× 運動負荷試験の判定基準に、心拍数が120/分以上にならないもしくは、40/分以上にならないことが含まれているが、本症例では胸部不快感が問題となっている。

5-◯ 運動負荷試験中の胸部不快感は、冠動脈狭窄による心筋虚血が原因であると考えられる。急性心筋梗塞の運動負荷試験の基準として、胸痛・動悸・呼吸困難などの自覚症状が出現しないことが含まれており、本症例では胸部不快感が出現した運動強度以下で運動処方を行う必要がある。