10歳の女児。1か月ほど前から運動後に膝の痛みを訴え、膝|理学療法士問題集

理学療法士

Q 13 : 
10歳の女児。1か月ほど前から運動後に膝の痛みを訴え、膝脛骨結節部に圧痛があった。単純エックス線写真(別冊No.2)を別に示す。最も考えられるのはどれか。
1
腓骨骨折
2
膝靱帯損傷
3
膝半月板損傷
4
第1Köhler病
5
Osgood-Schlatter病
解説

1-× 本症例のX線写真では、腓骨に骨折線はみられない。腓骨骨折は、腓骨に直達外力・介達外力が加わって生じる骨折である。

2-× 膝靱帯損傷の診断はX線写真ではなくMRIで行う。スポーツなどで受けた大きな外力により、内外側側副靱帯や前後十字靱帯が損傷することをいう。特に多いのは、外側からの外力による内側側副靱帯損傷である。

3-× 膝半月板損傷の診断はX線写真ではなく、MRIで行う。膝関節の内側及び外側半月が加齢に伴う変性やスポーツによる外力によって損傷され、膝のロッキングや疼痛を呈する。

4-× 第1ケーラー病とは、一過性の舟状骨変性や壊死によって疼痛を呈する疾患であり、4〜8歳の発育期の男児に好発する。

5-◯ オスグッドシュラッター病とは、成長期に膝の伸展機構の使いすぎにより膝蓋靱帯付着部が剥がれ、脛骨粗面が膨隆するものである。X線写真では脛骨粗面の不明瞭化がみられる。症状は運動時痛を呈する。