9歳の男児。Duchenne型筋ジストロフィー。独歩は可|理学療法士問題集

理学療法士

Q 10 : 
9歳の男児。Duchenne型筋ジストロフィー。独歩は可能だが、腹部を突き出し両肩を左右に振る動揺歩行と内反尖足とが顕著である。床からの立ち上がり動作では登はん性起立を示し、柱などにつかまればかろうじて立ち上がることができる。上肢に拘縮はなく、ゆっくりであるが両上肢を挙上することができる。この時期に行う理学療法士の対応で優先度が高いのはどれか。
1
電動車椅子の購入を家族に提案する。
2
下肢の漸増抵抗運動を行う。
3
四つ這い移動の練習を行う。
4
松葉杖歩行の練習を行う。
5
体幹装具を装着させる。
解説

1-× 独歩が可能であるため、車椅子は必要ないと考えられる。

2-× 過度な漸増抵抗運動は過用性の筋力低下を招く恐れがあるため、行わない。

3-◯ 独歩可能であることからデュシェンヌ型筋ジストロフィーの機能障害度分類ステージ4であることが分かる。ステージ4では軽負荷での筋力維持運動を行う。本症例では独歩が可能な間に四つ這い移動の練習を行う。

4-× 松葉杖歩行練習は歩行が困難な場合に行う。

5-× 体幹装具は歩行が困難な場合に使用する。