骨盤底筋体操の効果が最も期待される病態はどれか。|理学療法士問題集

理学療法士

Q 37 : 
骨盤底筋体操の効果が最も期待される病態はどれか。
1
溢流性尿失禁
2
過活動膀胱
3
機能性尿失禁
4
切迫性尿失禁
5
腹圧性尿失禁
解説

1-× 溢流性尿失禁とは、膀胱に尿が充満したときに膀胱の収縮を伴わずに尿が溢れてしまうことをいう。残尿による膀胱の過拡張・慢性不完全尿閉・下部尿路通過障害・膀胱平滑筋の収縮力低下によって生じる。

2-× 過活動膀胱は尿意切迫頻尿症候群ともいい、膀胱炎・下部尿路閉塞性疾患・神経因性膀胱・心因などによって生じる。尿意切迫感や頻尿症状を呈する。

3-× 機能性尿失禁とは、認知症や運動障害などが原因で尿失禁をおこすもので、トイレへの移動が困難・トイレの場所が分からないなどによって失禁する。

4-× 切迫性尿失禁は、尿意切迫感と共に無意識に尿が溢れてしまうことをいい、大脳皮質から橋排尿中枢への抑制路が障害される・膀胱炎などによる膀胱感覚路からの強い刺激により生じる。

5-◯ 腹圧性尿失禁とは、くしゃみや重い物を持つなどの動作やしぐさで、急に腹圧がかかることにより無意識に尿失禁してしまうものである。多産婦や高齢者にみられ、骨盤底筋群の筋力強化により改善可能である。