肩手症候群で正しいのはどれか。|理学療法士問題集

理学療法士

Q 83 : 
肩手症候群で正しいのはどれか。
1
初期は疼痛を伴わない。
2
末期に手指腫脹がみられる。
3
初期に皮膚紅潮がみられる。
4
慢性期の温熱療法は禁忌である。
5
複合性局所疼痛症候群XCRPS]Ⅱ型である。
解説

1-× 肩手症候群とは、脳卒中後に肩に疼痛と運動制限を呈するものであり、初期から疼痛を生じる。

2-× 手の腫脹は初期におこり、中期に軽減する。

3-◯ 肩手症候群の初期症状として、肩の運動制限・疼痛、手の腫脹・発赤・運動制限が挙げられる。中期から手の拘縮が生じ、終期にはさらに骨萎縮を生じる。

4-× 拘縮に対して温熱療法を行うことは効果的である。

5-× 複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome:CRPS)は脳卒中後に肩や手の疼痛・しびれを生じるものであり、タイプⅠとタイプⅡがある。タイプⅠは反射性交感神経性ジストロフィーのような末梢神経障害を伴うもの、タイプⅡはカウザルギーのような末梢神経損傷後に生じるものである。肩手症候群は末梢神経損傷を伴わないタイプⅠに分類される。