Duchenne型筋ジストロフィーについて、厚生省筋萎縮|理学療法士問題集

理学療法士

Q 82 : 
Duchenne型筋ジストロフィーについて、厚生省筋萎縮研究班の機能障害度分類によるステージとリハビリテーションの内容の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1
ステージ2   下腿三頭筋のストレッチ
2
ステージ3   長下肢装具による歩行訓練
3
ステージ4   非侵襲的陽圧換気療法の開始
4
ステージ5   中殿筋の最大抵抗運動
5
ステージ6   中殿筋の最大抵抗運動
解説

1-◯ ステージ2は階段昇降が可能なレベルである。自力での歩行能力を維持させるため、尖足の予防目的で下腿三頭筋のストレッチを行う他、廃用性の筋萎縮を予防する。

2-× ステージ3は椅子から起立可能なレベルであるため、立ち上がり練習を行う。

3-× ステージ4は歩行が可能なレベルである。非侵襲的陽圧換気療法は呼吸機能の改善目的で用いられるが、歩行が可能であるためステージ4では適さない。ステージ4では歩行練習により歩行能力の維持を図る。

4-× ステージ5は起立が不可能であるが四つ這い移動は可能なレベルである。車椅子訓練、四つ這い移動を行うべきである。中殿筋の最大負荷での筋力増強運動は仮性肥大を助長する恐れがあるため、負荷設定に注意する。

5-◯ ステージ6は四つ這い移動は不可能であるがいざり移動が可能なレベルである。四肢や脊柱の変形が強い時期であるため、座位保持練習による脊柱変形の予防は適切である。