65 歳の男性。右利き。脳梗塞による片麻痺。Brunns|理学療法士問題集

理学療法士

Q 6 : 
65 歳の男性。右利き。脳梗塞による片麻痺。Brunnstrom 法ステージは上肢、手指、 下肢ともにIII。回復期リハビリテーション病棟では車椅子で移動している。発症後 3 か月の頭部 MR(I 別冊 No. 1)を別に示す。この患者が基本動作練習を開始した際に観察されるのはどれか。
1
左側からの方が起き上がりやすい。
2
座位練習で右手を支持に使うことができない。
3
立位保持では両下肢に均等に荷重ができる。
4
車椅子駆動の際に廊下の左壁によくぶつかる。
5
練習を繰り返しても装具装着の手順を間違える。
解説

1-× 本症例では左半側空間無視があり、左側への注意が欠陥するため右側からの起き上がりがしやすい。

2-× 座位保持のため右手での支持は可能である。

3-×片麻痺により、健側での荷重が多いと考えられる。 

4-○ 本症例では右大脳半球の障害によって左半側空間無視が見られる。その為左側への注意が欠陥し、車椅子駆動の際に左側の壁にぶつかりやすいと考えられる。

5-× 観念失行と考えられる。観念失行とは、道具の使い方や手順が分からなくなる事であり、左頭頂葉の障害で見られる。