65歳の男性。脳梗塞。急性心不全の合併のため発症後14日|理学療法士問題集

理学療法士

Q 510 : 
65歳の男性。脳梗塞。急性心不全の合併のため発症後14日目から訓練を開始することになった。訓練開始翌日の歩行訓練中に突然胸痛を訴え、SpO2(経皮的酸素飽和度)が97%から88%まで低下した。病態で最も考えられるのはどれか。
1
胃痙攣
2
肺塞栓
3
喘息発作
4
低血糖発作
5
起立性低血圧
解説

1-× 胃痙攣は胃のこわばりのことをいい、胃輪状筋の発作性収縮により胃が異常に緊張した状態である。胃潰瘍・ニコチン中毒・胆石症などが原因で生じる。

2-◯ 長期臥床により血栓が形成されやすい状況となり、リハビリ開始の際に血栓が肺で詰まり、肺塞栓症を発症する。

3-× 喘息発作は喘息患者にみられる発作性の呼吸困難をいう。心臓や肺の障害により喘息に似た発作がみられることがあるが、喘息発作ではない。

4-× 低血糖発作は本症例ではみられない。

5-× 起立性低血圧は起立によって静脈還流が減少し、低血圧を呈する。自律神経疾患・心疾患・血管障害などでみられるが、本症例には該当しない。