20歳の女性。下肢機能障害のために血管造影検査を行った。|理学療法士問題集

理学療法士

Q 505 : 
20歳の女性。下肢機能障害のために血管造影検査を行った。図の矢印の部位(第8胸髄レベル)の閉塞が認められた。機能が維持されると考えられるのはどれか。
1
位置覚
2
痛覚
3
触覚
4
筋力
5
排尿機能
解説

1-◯ 位置覚の経路は脊髄の後索を通り、延髄を交差して視床に至るため、背側の血管に異常があれば位置覚に障害を生じる。本症例では腹側の血管に閉塞が認められるため、位置覚は障害されない。

2-× 痛覚の経路は胸髄レベルでは脊髄腹側を走行するため、本症例において痛覚が障害される。

3-× 粗大感覚は痛覚と同じく脊髄視床路を通るため、本症例では障害される。

4-× 筋力の経路は皮質脊髄路であり、胸髄レベルでは腹側を通るため障害される。

5-× 排尿の障害は錐体路障害で認められ、本症例で障害される。