手指の拘縮・変形とその原因の組合せで正しいのはどれか。|理学療法士問題集

理学療法士

Q 335 : 
手指の拘縮・変形とその原因の組合せで正しいのはどれか。
1
Volkmann拘縮――――――上腕の阻血
2
Dupuytren拘縮―――――手掌腱膜の断裂
3
ボタンホール変形――――PIP関節の伸筋腱断裂
4
スワンネック変形――――DIP関節の屈筋腱断裂
5
槌指変形――――――――MP関節の屈筋腱断裂
解説

1-× フォルクマン拘縮とは、手関節の掌屈、鷲手変形を示す阻血性の拘縮である。上腕・肘・前腕の骨折や挫傷などの外傷後に生じる。

2-× デュプイトラン拘縮とは、特に環指・小指のMP関節やPIP関節の屈曲拘縮、手掌部皮下に結節や索状物が認められる。60歳以上の高齢者の男性に多く、手掌腱膜の結節形成とその収縮によっておこる。

3-◯ ボタンホール変形とは、DIP関節過伸展・PIP関節屈曲・MP関節過伸展を示す変形をいい、中央索の緊張がゆるみPIP関節が屈曲位になると、側索が掌側へ移動して緊張が強くなるために生じる。関節リウマチや外傷性の総指伸筋腱断裂によっておこる。

4-× スワンネック変形とは、DIP関節屈曲・PIP関節過伸展・MP関節屈曲を示す変形であり、側索の緊張がゆるみ、中央索の緊張が強くなることが原因である。関節リウマチや外傷性の伸筋腱断裂によっておこる。

5-× 槌指変形は外傷性による総指伸筋腱断裂や骨折によってDIP関節が屈曲位となる変形である。