HIV(ヒト免疫不全ウイルス)について誤っているのはどれ|理学療法士問題集

理学療法士

Q 186 : 
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)について誤っているのはどれか。
1
HIV感染によりニューモシスチス・カリニ肺炎の発症率が上昇する。
2
AIDS(後天性免疫不全症候群)はHIV感染によって生じる。
3
AIDS発症の抑制に有効な治療薬がある。
4
HIVは喀痰から感染する危険が高い。
5
HIVはTリンパ球を死滅させる。
解説

1-× AIDS(後天性免疫不全症候群)は、健常者ではかからないような重篤な日和見感染を生じやすくなる。例として、カポジ肉腫・サイトメガロウイルス感染・ニューモシスチス肺炎・皮膚癌などの悪性腫瘍・HIV脳症などがある。

2-× エイズはHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染によって免疫細胞が破壊され、免疫不全をおこす症候群である。

3-× エイズの基本的治療方法は、抗HIV薬による多剤併用療法(HAART)である。ウイルスが薬に対して耐性を持たないように、一生内服していくことが必要である。

4-◯ HIV感染は主に性行為によるものである。腸粘膜や腟粘膜、血管に達するような深い傷から感染しやすく、傷のない皮膚からは感染しない。

5-× エイズの経過はCD4陽性T細胞の数でみることができ、500個/μl以下でエイズに発症し、200個/μl以下で日和見感染を生じる。