65歳の男性。4歳時に急性灰白髄炎に罹患し右下肢麻痺とな|理学療法士問題集

理学療法士

Q 109 : 
65歳の男性。4歳時に急性灰白髄炎に罹患し右下肢麻痺となった。歩行時には右膝を右手で押さえながら歩いていた。55歳ころから腰痛を自覚するようになり、最近は歩行時の疲労が増し下肢の冷感が強くなってきたため受診した。身長160cm、体重75kg(30歳時と比較して20kg増加)。筋力はMMTで、右大腿四頭筋と右前脛骨筋は段階1である。ポリオ後症候群と診断され、理学療法を行うことになった。理学療法として適切なのはどれか。
1
自転車エルゴメーターによる有酸素運動
2
右下肢装具を装着しての歩行練習
3
右大腿四頭筋の筋力増強運動
4
四つ這いでの移動練習
5
車椅子による移動
解説

1-× 日常生活上での軽い有酸素運動を行う。

2-◯ 本症例では大腿四頭筋筋力がMMT1で抗重力位を保つことが困難とされる。膝折れ防止のために右下肢に長下肢装具を装着し、無理のない歩行を行う。

3-× 過用により筋力低下を生じやすいため、階段昇降のように遠心性収縮を伴う運動は避けるべきである。

4-× 疲労が強いときは安静を保ち、無理に運動を実施しない。

5-× 廃用による筋力低下の場合、車椅子生活でさらに筋力低下を招く。ポリオ後症候群では装具を適応する。