55歳の男性。突然のめまいを自覚し、歩行困難を呈したため|理学療法士問題集

理学療法士

Q 105 : 
55歳の男性。突然のめまいを自覚し、歩行困難を呈したため搬送された。頭部MRIのT1強調像(別冊No.1)を別に示す。みられる所見はどれか。
1
JCSⅢ-100
2
左顔面の痛覚低下
3
左上肢の小脳失調
4
右上肢の運動麻痺
5
左下肢の深部感覚低下
解説

1-× JCSⅢ-100では痛み刺激に対し、払いのけるような動作をする。本症例では刺激しなくても開眼しているため、JCSⅠに該当する。

2-× 中枢性では脳幹の障害によって、一側顔面温痛覚麻痺がみられる。

3-× 小脳半球の障害によって、四肢の運動失調がみられる。

4-× 一側上肢の麻痺(単麻痺)は大脳皮質に限局性の障害がみられることで生じる。

5-◯ 図では橋に病変があることが分かる。深部感覚障害は橋被蓋・延髄・脊髄後索などの病変でもみられ、運動失調を呈する。失調症状は眼で動きを確認することで補正される。