鉄骨構造の高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適|一級建築士問題集

一級建築士

Q 88 : 
鉄骨構造の高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1
高力ボルト摩擦接合は、部材間の摩擦力で応力を伝達する機構であり、ボルト軸部と部材との間の支圧による応力の伝達を期待するものではない。
2
高力ボルト摩擦接合部においては、一般に、すべり耐力以下の繰返し応力であれば、ボルト張力の低下や摩擦面の状態の変化を考慮する必要はない。
3
高力ボルト摩擦接合部にせん断力と引張力が同時に作用する場合、作用する応力の方向が異なるため、高力ボルト摩擦接合部の許容せん断耐力を低減する必要はない。
4
一つの継手の中に高力ボルト摩擦接合と溶接接合とを併用する場合、先に溶接を行うと溶接熱によって板が曲がり、高力ボルトを締め付けても接合面が密着しないことがあるため、両方の耐力を加算することはできない。
解説

せん断力と引張力を同時に受ける場合、引張力によって材間圧縮力が減少するため、高力ボルトの許容せん断応力度を低減する必要がある。