一級建築士
Q 86 :
鉄骨構造の接合部に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
F10Tの高力ボルト摩擦接合において、2面摩擦接合2本締めの許容せん断耐力を、同一径の1面摩擦接合4本締めの場合と同じ値とした。
柱梁接合部のH形断面梁端部フランジの溶接接合において、変形性能の向上を期待して、梁のウェブにスカラップを設けないノンスカラップ工法を用いた。
箱形断面の柱にH形鋼の梁を剛接合するために、梁のフランジは突合せ溶接とし、ウェブは隅肉溶接とした。
隅肉溶接継目ののど断面に対する短期許容応力度は、接合される鋼材の溶接部の基準強度Fに等しい値とした。
解説
1 - ○ 2面摩擦接合は1面摩擦接合に2倍の許容耐力。
2 - ○ 溶接部のスカラップ部分から早期に破断する場合がある。
3 - ○ フランジは母材と同じ強度とする突合せ溶接とし、ウェブはせん断強度を母材と同じとする隅肉溶接とする。
4 - × 溶接部の基準強度をFとすると、隅肉溶接継目ののど断面に対する短期許容応力度はF/√3。