変化する環境に効果的に適応していくためには、組織を戦略的|中小企業診断士問題集

中小企業診断士

Q 72 : 
変化する環境に効果的に適応していくためには、組織を戦略的に変革することが必要となることがある。一般に戦略的に組織変革を進めていくプロセスを、①組織変革の必要性を認識すること、組織変革案の創造、②組織変革の実施・定着という 段階に分けて考えることができる。戦略的な組織変革のプロセスについて、以下の設問に答えよ。 いかに優れた変革案が作成されても、実際にその変革を実施し、定着させる過程で様々な混乱や抵抗が生じることがある。文中の下線部②の組織変革の実施・定着段階に関する記述として、最も適切なものはどれか。
1
既存の組織内で権力を持っていた集団が新しい組織案ではその権力を失ってしまうことに抵抗を示す可能性があるので、そのような権力集団を排除する必要がある。
2
望ましい組織変革案を支持するメンバーに対して、ボーナス、給与、昇進などの報酬を与え動機づける必要がある。
3
変革の実施段階では、非公式のコミュニケーションルートを様々なうわさや妨害情報が流れるので、非公式な情報ルートを遮断し、公式なコミュニケーションを徹底することが重要となる。
4
変革を自己に有利な形で利用して権力を握ろうとする集団が登場することがあるため、混乱が収まるまで新しい組織案を提示しないようにしなければならない。
解説

ア - × 権力集団を排除しては、不平不満が大きくなり、更に強い抵抗勢力になってしまうため、排除するのではなく、変革に関わる重要な役割を担ってもらい当事者意識を持ってもらうことが必要である。

イ - ○ 正解 記述内容の通りである。

ウ - × 公式なコミュニケーションルートでは利用できない相談などもあるため、非公式なコミュニケーションルートを遮断することは重要ではない。

エ - × 混乱が起きている状況においては、新しい組織案を提示することは有効である。