中小企業診断士
Q 69 :
特定の国や地域において産業の地理的集中がおき、他の地域に対する比較優位性が生じることがある。近年、ポーターらの提唱する産業クラスター論では、従来の産業集積論とは異なる意義が求められている。産業クラスター論に関する記述として、最も適切なものはどれか。
科学技術インフラや先進的な顧客ニーズなど、特定のロケーションに埋め込まれた知識が、比較優位性の基盤になる。
産業が地域的に集中する要因として、土地や天然資源などの生産要素を重視する。
仲間内での競争を避け、協調的なネットワークの必要性を明示する。
解説
ア - ○ 正解 産業クラスターとは、企業、大学、研究機関、自治体などが、地理的に集中し、相互の連携・競争を通じて新たな付加価値を創出する状態のことである。そのため、特定のロケーションにおける知識は比較優位性の基盤となる。
イ - × 産業クラスターでは、土地や天然資源などの生産要素を重視しているわけではない。
ウ - × 産業の集積により、流通費用が減少することは考えられるが、目的ではない。
エ - × 産業クラスター内では、競争しながら、同時に協力もする状態である。