自動車メーカーや電気・電子機器メーカーなどの大手企業と部|中小企業診断士問題集

中小企業診断士

Q 58 : 
自動車メーカーや電気・電子機器メーカーなどの大手企業と部品サプライヤーの中小企業との取引関係に関する記述として、最も適切なものはどれか。
1
自動車メーカーが承認図方式をとるのは、自社技術がカバーしにくい領域の部品であり、第一次系列のサプライヤーに限られるので、中小企業が承認図部品の発注を受けることはない。
2
自動車メーカーが複数発注をするのは重要な部品が中心であり、月間生産計画がほぼ固定された特定のサプライヤーに渡されて、貸与図による部品生産が行われる。
3
中小企業が優良外注先としての評価を高めるためには、通常好業績で高い生産能力をもつことが求められるが、大手企業側からみれば、そのような中小企業との取引を数多くもつことによって、生産全体に柔軟性を持たせることができる。
4
電気・電子機器メーカーからの注文の契約期間は概して短期間であるが、発注量が-定しており、納入価格も明示されるので、自社の生産計画に合わせやすい。
5
電気・電子機器メーカーからの発注品目は比較的標準的な部品ながら、持続的な系列取引が求められるので、自社の生産設備を更新する必要はほとんどない。
解説

ア - × 承認図方式とは、部品メーカーが自ら製品を開発・設計し、完成品メーカーがその設計図を承認して部品メーカーに製造させる方法である。貸与図方式とは、完成品メーカーが部品の開発・設計を行い、設計図を部品メーカーに貸与して製造させる方法である。そのため、中小企業は承認図部品の発注を受ける場合もあるため、記述内容は不適切である。

イ - × 記述内容は不適切である。

ウ - ○ 正解 中小企業との取引を数多く持ち、生産全体に柔軟性を持たせることは適切であり、記述内容の通りである。

エ - × 発注量が安定していても、契約期間が短期間であれば、生産計画を合わせるのは難しい。

オ - × 発注品目が比較的標準的な部品であっても、自社の生産設備の更新は必要である。