中小企業診断士
Q 150 :
契約の解除に関する記述として最も適切なものはどれか。
AからBが買い受けた土地をBからCが買い受けたところ、AがBの債務不履行を理由にAB間の売買契約を解除した場合、Aが背信的悪意者のような場合でない限り、Cは、登記を得なければAに対して自らの所有権を主張できない。
自宅の工事を発注した施主が発注後に死亡した場合、施主の共同相続人は、請負契約で定められた工期を遅延したまま督促しても工事完了の見込みが立たない請負業者に対して、特約がない限り、法定相続分に応じて個別に解除権を行使できる。
商人間の売買でなくても、債務者に履行の意思がないことが明らかであれば、履行遅滞を理由とする債務不履行解除には催告を必要としない。
特定物の売買契約における売主のための保証人は、反対の特約がない限り、契約解除による売買代金の返還義務についての保証の責任を負わない。
解説
ア - ○ 正解 A が B の債務不履行を理由に AB 間の売買契約を解除しているため、BC間の契約関係も消滅する。また、所有権を主張するにしても、登記を備えていないとできない。
イ - × 法定相続分に応じて個別に解除権を行使できない。
ウ - × 債務者に履行の意思がないことが明らかでも、債務不履行解除には催告を必要とする。
エ - ×反対の特約がない限り、契約解除による売買代金の返還義務についての保証の責任を負う。